ソニー、スマホのような「カメラ用5G転送デバイス」発表 撮って即アップロード、ライブ配信にも使える
ソニーが、5G対応のポータブルデータトランスミッター「PDT-FP1」を発表した。Wi-Fiが利用できない屋外などのシーンでも、撮影データの即時アップロードが可能となる。
ソニーは1月30日、5G対応のポータブルデータトランスミッター「PDT-FP1」を発表した。Wi-Fiが利用できない屋外などのシーンでも、撮影データの即時アップロードが可能となる。メーカー小売希望価格は15万9500円、3月22日発売予定。
PDT-FP1はAndroid 13ベースのトランスミッターで、映像・静止画の伝送だけでなく、ストリーミング配信にも対応。PCがなくとも、一眼カメラやプロ用カムコーダーで屋外のライブ配信などが可能になる。モバイル回線経由でのアップロードが終わっていなくても、PDT-FP1内にカメラ内のデータを転送させておくことで、移動中など端末単体でアップロードを継続できる。
スペックはハイエンドスマートフォンに近く、SoCは米Qualcomm Snapdragon 8 Gen 2、8GBメモリ、256GBストレージ、最大1TB対応のmicroSDカードスロット、6.1インチのOLEDパネルを搭載する。プロ向け機材ということもあり排熱にも配慮。ヒートシンクに、DCファンを搭載することで安定した長時間動作が可能となっている。最大40度の環境でも熱による遮断を防ぐとしている。
デュアルSIM(物理SIM/eSIM)に対応しており、通信特性を高めた独自アンテナ構造を採用。国内外の5Gミリ波帯、Sub6、スタンドアローン方式、ローカル5Gなど、幅広いバンドに対応する。電波状況を可視化する専用アプリ「Network Visualizer」で、使用中の通信状況を確認可能だ。
カメラとの接続は、有線LAN、USB Type-C(USB 3.2)だけでなく、HDMI Type-Aポートによる映像入力にも対応。指定したFTPサーバやクラウドサービス、ライブ配信サービスに転送できる。また、充電用USB Type-Cポートを別途内蔵しており、PDT-FP1に給電しながら各ポートでのデータ転送が可能だ。
関連記事
- 撮れたての映像素材をクラウドに送信・即編集、ソニーが新サービス 業務用カメラとスマホを接続
ソニーが、映像制作向けカメラで撮影した映像素材をスマートフォン1台でクラウドに送信できるサービス「C3 Portal」を開発した。専用アプリで撮影情報の編集やカメラの遠隔操作ができる。 - 「このイベントはiPhoneで撮影されました」 Appleが新Mac発表イベントの“裏側”を公開
「このイベントはiPhoneで撮影されました」――新チップ「M3」ファミリーになったMacBook Pro/iMacが発表されたAppleのオンラインイベント「Scary Fast.」で最後に表示された文言だが、その撮影の裏側を紹介した「Behind the scenes: An Apple Event shot on iPhone」をAppleが公開した。 - カメラで撮った映像をクラウドに直接転送 富士フイルムとRED、Adobe「Frame.io」に対応
米Adobeは、映像向けクラウドサービス「Frame.io」のアップデートとして、富士フイルムとRED製カメラからのデータの直接アップロードに対応したと発表した。これにより、物理メディアを介さずに写真/映像データをクラウドから取得して編集作業に移ることができる。 - “ソニー本気”の個人向けクラウド、「Creators’ Cloud」って何者? 担当者にねほりはほり聞いてみた
ソニーが投入した個人向け「Creators’ Cloud」。法人向けソリューションを個人用にアレンジしたものだが、テストしてみたところ、プロフェッショナル用とは全く異なるもので、少々面食らっている。ソニーは何を狙っているのか、担当者に聞いた。 - ソニー、法人展開していたクラウドサービスを個人向けに投入 写真・動画のアップに編集機能、共同作業も
ソニーは、クラウド制作プラットフォーム「Creator's Cloud」を個人向けに提供を開始したと発表した。動画や静止画をアップロードできる他、クラウドAIを活用した動画編集機能、コミュニティ機能を備える。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.