OpenAI、NYTに提訴された裁判で「証拠はChatGPTのハッキングで生成されたもの」と申立
New York TimesがMicrosoftとOpenAIを著作権侵害で提訴した訴訟で、OpenAIRは訴訟の一部却下を求めた。提示された証拠はChatGPTをハッキングして生成したものとしている。
米New York Times(以下、NYT)が昨年12月に米Microsoftと米OpenAIを著作権侵害で提訴した訴訟で、OpenAIは2月26日(現地時間)、ニューヨーク州南部地区地裁に訴訟の一部の却下を求める申し立て(リンク先はPDF)を提出した。
OpenAIは、NYTは著作権侵害の例を作成するために、ChatGPTなどのOpenAIのツールを「誰かに金を払ってハッキングさせた」と主張する。
文書によると、NYTが提示したような「異常な結果を生成するためには数万回の試行が必要」で、NYTはOpenAIの利用規約に明らかに違反する欺瞞的なプロンプトを使って例を生成したという。
NYTは、OpenAIとMicrosoftがNYTのコンテンツに基づいてAIモデルをトレーニングしたため、ChatGPTがNYTの記事をほぼそのまま再現できると主張し、訴状でそうした例を複数提示した。こうしたChatGPTの回答により、収入が奪われ、購読者との関係が損なわれるとしている。
OpenAIは申し立てで、「現実の世界ではユーザーはそのような(NYTの記事を無料で読むような)目的でOpenAIの製品を使うことはない」としている。
NYTは同日付の記事(リンク先は要購読)で、同社側の弁護士の「OpenAIが“ハッキング”と誤認しているのは、NYTの著作物を盗んでコピーした証拠を探すためにOpenAIの製品を使っているだけであり、それはまさにわれわれが見つけたものだ」というコメントを紹介した。
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