GoogleのピチャイCEO、「Gemini」の多様性過剰適応について「全く容認できない」と全社メモ
生成AIツール「Gemini」での人物画像生成で問題が発生し、提供を停止していることについて、GoogleのピチャイCEOが全社宛のメモを送った。「全く容認できない」ことであり、24時間体制で取り組んでいるとしている。
米Googleの生成AIツール「Gemini」(旧「Bard」)での人物画像生成で問題が発生し、機能を一時停止していることについて、スンダー・ピチャイCEOは2月27日(現地時間)、全社宛メモで「全く容認できない。われわれは間違っていた」と語った──。米Semaforをはじめとする複数の米メディアがメモを入手して報じた。
この問題は、例えば「ナチス軍兵士の画像」の生成を命じると、Geminiが(本来は歴史的に存在し得なかった)アジア系女性の兵士の画像を生成するなど、人種や性別の多様性に配慮し過ぎて適切ではない画像を生成してしまうというものだった。
ピチャイ氏はメモで、Geminiの「回答の一部がユーザーを不快にさせ、偏見を示していることは承知している」と語り、「われわれのチームはこれらの問題に対処するため、24時間体制で取り組んでおり、既に大幅な改善がみられている」と説明した。
「われわれは、何十億もの人々や企業に使用され、愛される優れた製品を生み出すために何が必要かを知っており、AIの波に乗る素晴らしいスタート地点を獲得している。ユーザーの信頼に値する役立つ製品を構築するという最重要課題に集中しよう」
本稿執筆現在、Geminiではまだ人物の画像を生成できない。
2015年にGoogleのCEOに就任したピチャイ氏は翌2016年にはGoogleを「モバイル第一からAI第一にシフトさせていく」と語り、AIを推進してきた。
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