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「脅迫めいたメールもあった」──性的同意サービス「キロク」運営会社の立ち上げが遅れた理由
性交渉に同意した記録を残すWebサービス「キロク」を運営するねお巳(愛知県名古屋市)は3月11日、公式Webサイトを公開し、会社登記の完了を報告した。
性交渉に同意した記録を残すWebサービス「キロク」を運営するねお巳(愛知県名古屋市)は3月11日、公式Webサイトを公開し、会社登記の完了を報告した。2023年12月のサービス開始から3カ月が経過していた。
キロクは、23年7月の刑法改正で「不同意性交等罪」が新設されたことを受け、「性的同意書」の代替となることを目指したサービス。同年8月にスマートフォンアプリとして発表したが、強制的に同意ボタンを押させる可能性を懸念する声などが相次ぎ、一度は配信を延期。機能を追加し、新たにWebサービスとして12月に提供を始めた。
しかし発表当初から開発会社の名前が公表されず、利用規約にある「株式会社ねお巳」の登記情報も見つからない。このためネット上では「架空の企業なのでは?」などといぶかしむ声も上がっていた。
ねお巳の新美達矢代表によると、開発会社の名前を伏せたのは、祖業や近親者への影響を懸念したためだった。発表以降、「活動家のような方からの脅迫めいたメール、問い合わせも多かった」という。「企業名を明かせば会社所在地なども分かり、周囲にかかる迷惑を考えると公表できなかった」。
ただし、このままでは一般向けのサービスを運営する企業としての信用に関わる。このため運営会社としてねお巳を立ち上げ、企業サイトも設けた。「社会的な信用、責任ということは承知している。今後は前向きなメッセージを出していきたい」(新美代表)。
「キロク」の画面とサービスの流れ
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