“自分で掃除するトイレ”まもなく登場 その仕組みと気になるランニングコストをLIXILに聞いた:知らないと損!?業界最前線(4/4 ページ)
自動洗浄機能を搭載するトイレは複数メーカーから登場しているが、6月発売予定のLIXIL「SATIS X」は、自動洗浄機能を組み合わせ、目に見えない汚れも落とすという。さらに便器の構造から再設計したこのトイレについて、構造や自動洗浄の仕組みを製品担当者に聞いた。
「3時間の泡洗浄」で、便器の汚れをリセット
「泡クリーン」は、全自動洗浄のキモとなる機能だ。これまでにも中性洗剤などで泡状の洗浄液をつくって小便の飛び跳ねを抑制したり、便器を洗う機能は存在していた。今回、SATIS Xで実現したのは、水流だけでは取り切れない微細な汚れの除去だ。
「ハウスダストや微生物サイズの汚れは、水で流してもほんの少しずつ残り、蓄積されていきます。その上にさらに汚れが付着してしまうため凹凸ができ、さらに汚れが蓄積するという悪循環になっていました。これを防ぐため1日1回、泡を溜めて細かい汚れを徹底的に除去するのが重要だと考えています」(田中さん)
泡クリーンは専用洗剤だけでなく、台所用の中性洗剤が利用できる。これを使って毎日3時間、便器を漬け置き洗いすることで汚れの付着を防ぐというわけだ。そして洗浄中でもトイレの使用は可能。便座のフタを開けると、漬け置きの泡が流れる仕組みだという。ただし漬け置き洗浄は、その時点で終了となるため、できるだけ不在時や就寝時などに設定しておきたい。
掃除不要が嬉しいSATIS Xだが、ランニングコストはどうだろうか。泡クリーン1回で約23.5Lの水を使うため、水道代約は約6円。電気代は誤差の範囲だという。このため毎日泡クリーンをしても、水道代は月間180円アップするだけですむ(洗剤代は別途必要)。シャワーやお風呂、食器洗いなどで使う水道代から見れば、わずかだといえるだろう。
LIXILでは、「人間によるトイレ掃除が、完全に不要になるわけではない」としているが、負担が大幅に軽減することは間違いない。掃除、洗濯・乾燥、食器洗い・乾燥など、すでに家事の多くで自動化が進んでいる。この先、全自動洗浄トイレが普及すれば、トイレ掃除の負担も軽減されていくだろう。
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