日本初、縦読みマンガで学べるサービス登場 ドコモからスピンアウト イラスト制作に生成AI活用
日本初の縦読み学習マンガサービス「LearningToon」の提供をSUPERNOVAが始める。同社はNTTドコモからスピンアウトした企業で、社員の研修やスキルアップをマンガで支援する。イラスト制作には生成AIを活用している。
SUPERNOVA(東京都渋谷区)は4月1日、AIを活用した日本初の縦読み学習マンガサービス「LearningToon」を発表した。同社は、NTTドコモからスピンアウトした企業で、このサービスにより、ビジネススキルなどをマンガで学ぶことができる。2024年夏ごろにリリース予定。
LearningToonは、ビジネススキルといった社会人向けの学習コンテンツを提供するサービス。スマートフォンに最適化された縦読みマンガで隙間時間に効率よく学習を進めることができるとしている。ストーリーを重視したマンガで楽しみながら学べるため、受講生のモチベーション向上や、学習内容の記憶定着率が高まるという。
まずは、社員研修などの法人向けコンテンツの提供から開始。個人向けコンテンツも順次提供予定だ。
キャラクターイラストなどの制作には、英Stability AIが提供する生成AI「Stable Diffusion」を活用している。生成AIとクリエイターによる制作を組み合わせたオペレーションの構築により、スピード感のある制作とクオリティーの向上を実現したという。活字での解説が大半を占めるマンガではなく、解説も含めてストーリー化したオリジナルの学習マンガが制作できるとしている。
LearningToonは、ドコモグループの新規事業創出プログラム「docomo STARTUP」において発案されたサービスで、ドコモやANOBAKAが運営するANOBAKA GAI1号投資事業有限責任組合、CINCAからの出資を受けスピンアウトした。同事業を運営するSUPERNOVAの代表取締役社長には、事業起案者の木本東賢氏が就任する。
今後はニュースや最新技術に関する情報の素早いマンガ化など、新しい価値を提供し続けることでクリエイターの雇用創出にも貢献するとしている。
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