Gemini搭載の脅威インテリジェンス「Google Threat Intelligence」、Google Cloudで
Google Cloudは、新たな脅威インテリジェンスサービス「Google Threat Intelligence」を発表した。2022年に買収したMandiantの知識、Virus Totalのデータ、「Gemini 1.5 Pro」を組み合わせ、大量のデータから迅速に洞察を得られるようにした。
米GoogleのGoogle Cloudは5月6日(現地時間)、サンフランシスコで開催のセキュリティカンファレンスRSA Conference 2024で、新たな脅威インテリジェンス「Google Threat Intelligence」を発表した。Google Cloudで提供を開始した。
脅威インテリジェンスとは、サイバー攻撃や悪意のあるアクターに関する情報を収集、分析、共有する取り組み。Google Cloudでは従来、2022年に買収したMandiantによる脅威インテリジェンスツール「Mandiant Threat Intelligence」を提供していた。
新ツールは、Mandiantの専門知識、Googleのマルウェア検知データベース「Virus Total」、Googleが保有する数十億のデバイスやメールからの膨大な情報を組み合わせ、さらに生成AI「Gemini」を搭載することで、大量のデータから迅速に洞察を得られるようにした。
Geminiは2月に発表した「Gemini 1.5 Pro」。最大100万トークンの長文コンテキストを処理できるので、例えば10年分の脅威レポートを数秒で要約できるとしている。
本稿執筆現在、日本語版はまだ「Mandiant Threat Intelligence」のままだが、詳細はGoogle Threat Intelligenceのページを参照されたい。
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