前澤友作氏、SpaceXでの月周回旅行の中止を発表 「いつ飛べるのかの展望が全く出ていません」
前澤友作氏は、SpaceXの宇宙船による月周回旅行プロジェクトの中止を発表した。2023年末までに実現できるはずだったが、今の時点になっても予定が全く立たず、「このままでは人生計画が立てられない」と語った。
実業家の前澤友作氏は6月1日、2018年に立ち上げた月周回旅行プロジェクト「dearMoon」の中止を発表した。
このプロジェクトは、米SpaceXの宇宙船「Starship」(発表段階では「BFR」という名称だった)で2023年末までに実施される予定だったが、前澤氏はXへのポストで「今の時点になってもいつ飛べるのかの展望が全く出ていません。このままでは僕自身の人生計画が立てられないし、誘ったクルーをこれ以上お待たせし続けるのも申し訳ない」ので中止を決断したと説明した。
プロジェクトの公式サイトにも、中止についての告知へのリンクが表示されている。
dearMoonプロジェクトは、SpaceXがBFRでの初の月周回旅行の座席を売り出したのを受け、前澤氏がすべての座席を買い占めて立ち上げた。2021年12月には、100万人以上の応募者の中からクルーのメンバーが選ばれ、その中にはアーティストのスティーブ・アオキやT.O.P(チェ・スンヒョン)、写真家のリアノン・アダム氏などが含まれていた。
SpaceXのイーロン・マスクCEOは2019年9月の段階では、Starshipでの軌道飛行を半年以内に実現する計画だと語ったが、いまだ実現しておらず、2024年3月のテスト飛行も失敗している。
前澤氏はXで「いろいろと悩みましたがこのタイミングでキャンセルすることにしました。楽しみにしてくれていた方には本当に申し訳ないです」「気持ち切り替えてカブアンドの事業に集中する!!」と語った。
本稿執筆現在、マスク氏はこの件について特にX(マスク氏はXのオーナーでもある)にポストしていない。
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