Google、複雑な問題をリサーチし、レポートにまとめる「Research with Gemini」を披露
GoogleはPixel 9シリーズなどを発表したイベントの最後に、数カ月後にリリース予定の「Research with Gemini」を紹介した。複雑な問題を「ユーザーの監督下で」リサーチし、レポートにまとめる。
米Googleが8月13日(現地時間)に開催した「Made by Google」は、本来はハードウェア発表イベントだが、生成AIへの言及が多く、あたかもハードウェアはGoogle AIを搭載するためのものという印象だった。
Platforms & Devicesチームトップのリック・オステルロー上級副社長はイベントの最後に、「Research with Gemini」という、ユーザーに代わってオンラインをリサーチし、その結果をまとめる生成AIを発表した。
「高度な推論、計画、記憶力で複雑な問題に取り組むために、Geminiをさらにエージェント的に進化」させたもので、「ユーザーの監督下で、ユーザーに代わって物事を成し遂げる」とオステルロー氏は語った。
名称どおり、Geminiがリサーチャーとしてユーザーを支援する。「Web全体の情報を駆使して、質問に合致する研究レポートを作成することで、ユーザーの時間を大幅に節約する」。
オステルロー氏は使い方の例として「公共サービスに関心のある学部生向けの大学院奨学金プログラムを調べてください」と「シアトルで経営しているレストランで歩道上のオープンカフェを設けようと思っています。必要な調査を手伝ってください」という2つの例を紹介した。
デモでは、2つ目の相談に対してGeminiがまずはリサーチプランを示し、過不足がないか聞いてくる。
「Start research」をタップすると、Geminiはマルチモーダル推論を駆使してWebから情報を集めて整理し、1つの調査レポートにまとめたものを提示する。
歩道カフェの場合、シアトルで必要な許可証の取得方法や野外座席を設置する際の規制についてなどがまとめられており、さらに詳しく調べるためのオリジナルソースへのリンクも示されている。
Research with Geminiは「向こう数カ月以内にGemini Advancedユーザー向けにリリースする予定」という(日本語への対応はさらに先になる可能性がある)。
「今日は今準備が整っているものについてお話しした。(中略)このGemini時代と、それがモバイルエコシステムと世界中の人々にとって何を意味するのか、とても楽しみにしている」(オステルロー氏)
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