高額請求する“ゴキブリ駆除業者”に要注意 消費者庁が声明 「ゴキブリ見つけてもまずは冷静に」
消費者庁は、一部のゴキブリ駆除業者のWebサイトに関する注意喚起を発表した。「関東エリア 最安レベルに挑戦! 追加料金一切なし! 税込550円〜」などと表示しながら、実際に作業を依頼すると高額料金を請求する事例を確認したという。
消費者庁は9月30日、一部のゴキブリ駆除業者のWebサイトに関する注意喚起を発表した。「関東エリア 最安レベルに挑戦! 追加料金一切なし! 税込550円〜」などと表示しながら、実際に作業を依頼すると高額料金を請求する事例を確認。4月以降、主に20〜30代の女性から各地の消費生活センターなどに多くの相談が集まっているという。
消費者庁が調べたところ、駆除業者の一つであるORBITAL PERIODが誇大広告を出していることを確認した。同事業者は電話で問い合わせがあった際、駆除料金について「基本料金は6600円になる」「料金はゴキブリ1匹6600円になる」などと説明。その後、訪れた作業員は利用者に対し「ゴキブリの卵があった」「ゴキブリ3匹がいた。駆除はできなかった」など気持ち悪さや不安感をあおる説明をしていたという。
作業員はゴキブリを駆除するには薬剤散布などが必要などと提案し、料金が十万〜二十数万円になると伝えた。利用者が高額な料金にためらっていると「卵があるから数日には赤ちゃんが生まれる。卵からフェロモンが出ている」「3匹ってことは実際にはこの何倍もいる。これからの季節は更に増えてくる」などど、さらに不安感をあおり、追加作業の承諾を促すという。
利用者が追加作業に同意した後は、浴室の通気口や室内、屋外などに薬剤を散布する程度の作業を10〜15分ほどで実施。料金に見合った内容ではなかったとしている。また、料金の請求時に現金がなかった場合は、時間帯が深夜でもコンビニなどのATMで金を下ろすように指示することもあった。
このような事例を受け、消費者庁は「極端に安い料金を表示するWebサイトには注意してほしい」と説明。Webサイトの表示額と請求額が大きく異なる場合は、クーリングオフができる可能性もあるため、困ったときは最寄りの消費者センターに相談してほしいとしている。
「自宅にゴキブリが出たからといってパニックになることなく、まずは冷静に。自宅を訪問する作業員は、あなたがゴキブリを苦手だと分かっており、あなたの不安をあおるような説明をした上で作業内容に見合わない高額な作業料金の請求を行ってくることがある。そのため請求金額を曖昧(あいまい)にされないように、作業前に必ず見積書を作成してもらい、冷静に作業内容と料金を確認してほしい」(消費者庁)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
ゴキブリを自動で見つけレーザーで殺す装置 数万円で自作も可能
スコットランドのHeriot-Watt University、フランスのUniversity Paul Sabatier、米University of Sussexによる研究チームは、ゴキブリを自動的に射殺できるデバイスを提案した研究報告を発表した。カメラでゴキブリを捉え、レーザー光を照射して殺傷する。
“サイボーグゴキブリの群れ”をコンピュータで操作 阪大らがナビシステム提案
大阪大学とシンガポールの南洋理工大学に所属する研究者らは、生きている昆虫(マダガスカルオオゴキブリ)に小型の電子制御装置を付けてサイボーグ化し、未知の複雑な地形を移動させるナビゲーションシステムを提案した研究報告を発表した。
メルカリ、希少なゴキブリやムカデなどを出品禁止に 2月13日から
メルカリは、希少なゴキブリやムカデなどの動植物7種の出品と販売を禁止すると発表した。対象の動植物は2月13日から販売や採取が禁止となるため、同日からメルカリでの取り扱いも禁止する。
再充電可能な「サイボーグ昆虫」、理研らが開発 太陽電池や無線を搭載 寿命続く限り長時間活動
理化学研究所などの研究チームは、昆虫に発電装置や通信機を搭載した「サイボーグ昆虫」を開発した。超薄型の有機太陽電池などの電子部品を取り付けており、昆虫の運動能力を損なわずに再充電や無線通信が可能という。
集団で動く、ゴキブリ風小型ロボット 力を合わせて大型ロボットを操縦
仏ボルドー大学などの研究チームは、ゴキブリ風の小型ロボットの集合体が、大型ロボットを動かすシステムを開発。多数の小型ロボットが中で動き回って大型ロボットを変形させ、細い隙間や障害物コースを通り抜けたり荷物を運んだりする。


