任天堂「アラーモ」は“子育て中の親”にこそ注目してほしい逸品だった(2/2 ページ)
任天堂の目覚まし時計「Alarmo(アラーモ)」は、子育てにおける日々の課題に寄り添った設計になっていました。「早く起きなさい」などと声を掛ける必要がなくなります。
小さい子どもがいる家庭で、毎日のように繰り返される「片付けなさい」「早く寝なさい」「早く起きなさい」といった声かけ。これらは500回言っても効果が薄いのが現実です。
ですが、少し想像してみてください。Alarmoがあるとこんな感じになります。
- 子ども部屋を整理しないとAlarmoを設置できない
- 朝が楽しみなので子どもが素直に寝る
- ふとんに入ると、Alarmoが寝かしつけてくれる(おやすみサウンド)
- 子どもが起きたら、まず動かしてくれる(動くと音にユニークな変化がある)
- 二度寝対策もあり(ふとんに人がいるとアラームがとまらない)
これ、最高なんですよ。
しかも、基本毎日同じ時間に起きるのであれば、一度設定してしまえば、あとはほぼ全自動です。
日々の子育ての課題に寄り添った設計
Alarmoの設計思想を子育ての視点で見直してみると、その一つ一つの機能が、子どもの生活習慣の形成を後押ししてくれることに気づきます。面倒に思える設置の手間は部屋の整理整頓のきっかけになり、ゲーム的な要素は子供たちの自発的な行動を促します。
任天堂がどのぐらいの年齢の子どもを想定しているのかは分かりませんが、Alarmoのうごきセンサーは、本来は動作がむずかしいはずの2人で寝ている場合の設定も入っています(もちろん動きセンサーはふとんに1人しかいない方が正確に反応します)。
普通に考えれば、2人で寝ていると反応しません! という仕様にしてしまってもいいはずです。でも「2人以上で寝る場合について」という説明がちゃんと公式でされています。これは、親子で寝る場合をしっかり想定しているのだと思います。
Alarmoがリリースされたとき、SNSなどで、この製品は10年前に当時の岩田聡社長がかかげたQOL(Quality of Life)事業の中にあったノン・ウェアラブル(2014年1月の経営方針説明会資料)がついに実現されたものだという声が見受けられました。それがホントかどうかを確認することはできませんが、Alarmoを実際に生活の中に入れてみると、そういった意見に納得できるものがあります。
冒頭でお話したように、Alarmoはまだしばらく入手しにくい状態が続きそうです。でも、お子さんのいるご家庭ほど導入するメリットが高いはず、ということは強くお伝えしておきたいところです。
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