連載
「Recraft」はクリエイターの思考を支援するAIネイティブのデザインツールだった(5/5 ページ)
AIスタートアップのRecraftが発表した「Recraft V3」が注目を集めています。触ってみたところ、なるほどAIネイティブのデザインツールとはこういうことになるのかと、ひざを打った次第です。
イメージの具現化を手伝うAIツール
さて、ここまでRecraftの重要なところにフォーカスして説明をしてきましたが、まだまだ使いこなしている感はありません。ただ、同時にブラウザーベースのツールを使っていて、時間が溶けていく感じも味わいました。それぐらいに奥深いサービスです。
Recraftは、画像生成AIの力を“渾身の1枚”を生成するために使うのではなく、クリエイティブに関わる人が、頭の中でぼんやりとしかイメージできないものを、他の人にも伝わるような形にするために使います。
個人的には「クリエイターとAIは決して敵対関係にならない」という設計の強い意志を感じるサービスでもありました。Recraftでは、AIは常に利用者の指示待ちの状態。そして、ほぼすべてのものがAIで生成されるため、人の指示をAIが反映しやすい状態にもなっているわけです。
最後にRecraftの無料プランでできることを整理しておきましょう。
- 1日50枚まで画像生成可能
- 生成した画像は公開される
- 並列して実行できない
- 1回のプロンプトで最大2枚まで生成可能
ということで、有料プランと比べると機能は限定的ですが、RecraftのプラットフォームとAIツールを試してみるには良い、入門のための無料プランといえます。軽くチュートリアルを眺めて、まずはあっちこっちを触ってみるのをおすすめです。それだけで、Recraftが生成AIネイティブのデザインツールであることが分かるはずです。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
任天堂「アラーモ」は“子育て中の親”にこそ注目してほしい逸品だった
任天堂の目覚まし時計「Alarmo(アラーモ)」は、子育てにおける日々の課題に寄り添った設計になっていました。「早く起きなさい」などと声を掛ける必要がなくなります。
積もる前に動き出す「除雪ドローン」の仕組みと狙い
「Japan Mobility Show」のスタートアップコーナーで面白いモノを見つけました。エバーブルーテクノロジーズの「除雪ドローン」です。
赤ちゃん置き去りも技術で防ぐ、日産の子守支援ロボ「イルヨ」を見てきた
先週、幕張メッセで開催された「Japan Mobility Show Bizweek 2024」──その日産自動車ブースでひときわ目を引いたのが、赤い大きなぬいぐるみでした。正体は、子守支援ロボットの「イルヨ」です。
手元に大きなキーが1つ増えるという新鮮な体験 REALFORCEに聞くスペースバー分割キーボードの開発意図
どうしても実機を確認し、担当者に話を聞きたい製品があったので「東京ゲームショウ2024」のREALFORCEブースを尋ねました。それは「REALFORCE R3」のセパレートスペースキーモデル。スペースキーが2つあることで、色めき立つのが親指シフトのユーザーです。
スマホで手軽にバイノーラル録音! ウイスマーの「W-BM1」で身近な音を収録してみた
リアルなステレオ音声が収録できるバイノーラル録音。それをスマホでもできるようにして、価格もぐっと抑えたものが日本の立体音響機器ブランドから登場しました。
