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講談社と読売新聞、書店のキャッシュレス手数料引き下げを提言 「小規模店の経営を圧迫」
講談社と読売新聞グループ本社は7日、“読書離れ”を防ぐための「書店活性化へ向けた共同提言」を発表した。キャッシュレス決済手数料の引き下げを含む5項目の提言をまとめた。
講談社と読売新聞グループ本社は2月7日、“読書離れ”を防ぐための「書店活性化へ向けた共同提言」を発表した。キャッシュレス決済手数料の引き下げを含む5項目の提言をまとめた。
クレジットカード決済の手数料率は平均2.7%といわれる。両社は「粗利益率が20%程度とされる書店にとって負担が重い」と指摘。手数料を引き下げ、書店の負担軽減を図ることが必須とした。
またRFID技術を使ったICタグを出版物に挟んで在庫の電子管理や万引き防止に活用する書店のDX化が、導入・運営コストの大きさから遅れていると指摘。国や自治体の支援を求めた。
この他、書店と図書館の連携で読書人口を増やすこと、地方創生臨時交付金で図書カードを配布するなど地方でも新規出店しやすい環境を整備すること、国や自治体が「絵本専門士」や「読書アドバイザー」といった専門職を活用して地域の読書イベントを支援することを提言している。
提言をまとめた理由について両社は「全国各地で書店が衰退し、無書店エリアが拡大している現状に歯止めをかけたい」としている。全国出版協会の統計によると、書店は2003年の時点で全国に2万880店あったが、23年には1万918店と半減した。
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