シャープの「聴覚拡張型イヤフォン」は補聴器の技術を生かした“集音器“にもなるワイヤレスイヤフォンだった(3/3 ページ)
シャープが「聴覚拡張型イヤフォン」という聞きなれないキャッチフレーズの新製品「SUGOMIMI」を2月14日にリリースしました。これ、実は集音器としても使えるイヤフォンです。
付属品はUSBケーブル、イヤーチップ(S、MS、M、L、LL)各2個、クリーニングブラシ。クリーニングブラシまで付いてるのもあまり見ませんね。ここも親切設計です。
聴覚拡張型イヤフォンの可能性
SUGOMIMIのすごいところは、耳の“聞こえ”を助けるリスニングモードと、普通のイヤフォンとして使えるストリーミングモードが1つの製品に同居しているところにあります。
スマホに接続して使うワイヤレスイヤフォンは、電話で話すことも求められているのでマイクが付いているのはもはや当たり前。またノイズキャンセリングのためにマイクを内蔵している製品も多いです。
でも、そのマイクを使って“聞こえ”が気になっている人たちや、音の聞こえ方に関心がある人たちをサポートするイヤフォンというのは珍しいです。補聴器は、常時耳が聞こえにくい人のためのものですが、ときどき耳が聞こえにくいことがあるという人も中にはいるわけで、そういう人たちには補聴器はオーバースペックになってしまいます。そして、耳に助けが必要かどうかはその人の耳の特性やシーンに影響を受けます。
つまり、その人にとって必要なときだけ、SUGOMIMIのように普段イヤフォンで使っているものを切り替えて、耳を助けるマイクとして使うというのは理にかなっているといえます。そのおかげで生活の質を向上することができる人たちがいるというのも容易に想像できます。
SUGOMIMIが提案しているのは「必要に応じて聴覚を拡張することができるデバイス」です。補聴器のような専門機器ではなく、日常的に使うことができる製品にその機能を追加したのがポイント。軽度の聴覚問題を抱える人だけではなく、騒がしい場所での会話や音楽鑑賞など、特定の状況で聴覚をサポートしたい人にも有効なデバイスになるのではないでしょうか。
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