コーセー、スパコン使って処方計算したクレンジング発売

コーセーは、世界で初めて、化粧品処方の計算に量子コンピュータを用いたというクレンジング美容液「毛穴美容液オイル」をグローバルで発売する。

[ITmedia]

　コーセーは3月10日、世界で初めて、化粧品処方の計算に量子コンピュータを用いたというクレンジング美容液「毛穴美容液オイル」（1万1000円）を、5月16日にグローバルで発売すると発表した。

　1000億通り以上の成分の種類と配合量の組み合わせを、量子コンピュータのアルゴリズムで計算。角栓ケアへの最適なアプローチを導き出したという。

　同社は2019年から、化粧品開発に量子コンピュータ技術を応用することを検討。原料の種類や配合量から最適な組み合わせを設計する化粧品処方の開発をターゲットにした。

　2023年、量子コンピュータと従来型のコンピュータを組み合わせたハイブリッド型アルゴリズムにより高速に動作する化粧品の処方自動生成システムを開発。クレンジングオイルの処方を自動生成することに成功したという。

　毛穴の角栓は、タンパク質と脂質が年輪のように重なって固まる複雑な構造をしているため除去が難しい。今回、皮脂にアプローチする設計にしたことで、肌の負担感を抑えながら、毛穴に蓄積した角栓や黒ずみ、酸化皮脂を溶かし出し取り除く処方を実現したという。

2023年のニュースリリースより