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河合塾、「AIチューター」アプリを学習塾向けに発売 ChatGPTベースで問題を解説
河合塾Oneは6月1日、学習塾向けアプリ「Manabie AIチューター」を発売した。問題画像を送ると、ChatGPTベースの生成AIが解説を返す仕組みで、講師不足の解消を図る。
河合塾グループでオンライン学習サービスなどを手掛ける河合塾One(東京都新宿区)は6月1日、学習塾向けのAIアシスタント「Manabie(マナビー) AIチューター」の提供を開始した。生徒が送信した問題画像をもとに、生成AIが解答と解説を提示する仕組みで、講師不足の改善や指導力の補完につなげるという。
サービスは、教育DXを展開するManabie Japan(東京都千代田区)と連携して開発。米OpenAIが提供するAIモデルをベースにした生成AIを活用し、生徒の質問に24時間リアルタイムで対応する。アプリ上で教科書や入試問題などの画像を送ると、AIが段階的な解法と解説を返す。チャット形式での深掘り質問にも応じるという。
iOS 15/Android 9以降を搭載するスマートフォンやタブレット端末向けに提供。数学を中心に、英語、物理、現代文、情報など入試科目全般に対応し、英作文や小論文の添削、推薦入試の志望理由書対策にも活用できるという。管理画面では、生徒とAIのやりとりや利用履歴を指導者が確認可能。学習の進捗把握にも役立てられる。
販売対象は全国の中高生・高卒生を対象とする学習塾で、料金は1人当たり月額1900円(税別)。河合塾Oneは「最新の生成AIエンジンは、共通テストレベルでの正答率は93%、東大理科三類の合格ライン相当の実力を持つ」と説明しており、地方を中心に講師不足に悩む塾への導入を見込む。
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