「Pixel 7」が日本で販売禁止に 特許訴訟で韓国企業が勝訴 Google日本法人は控訴
韓国Pantechは6月27日、米Googleの日本法人を相手取った特許侵害訴訟で勝訴したと発表した。判決は東京地方裁判所にて24日に言い渡されたもので、Google製スマートフォン「Pixel 7」シリーズの日本での販売が差し止めとなる。なお、Google日本法人は「本判決を不服として控訴いたします」と表明している。
韓国Pantechは6月27日、米Googleの日本法人を相手取った特許侵害訴訟で勝訴したと発表した。判決は東京地方裁判所にて24日に言い渡されたもので、Google製スマートフォン「Pixel 7」シリーズの日本での販売が差し止めとなる。
韓国のetnewsによると、問題となった特許は4G通信のコア技術で、基地局が端末に受信確認信号(ACK)を送る制御信号マッピング技術に関するものという。日本はこれまでFRAND原則(公正で合理的かつ非差別的な条件)を根拠に標準特許侵害に対する販売禁止措置を許可しない立場を維持してきたが、Google日本法人の不誠実な態度を例外的事由と判断したとしている。
Pantechはもともと韓国の大手携帯電話/スマートフォンメーカーだったが、経営破綻後は特許管理企業・韓国IdeaHubの完全子会社として生まれ変わっており、旧Pantechの特許と商標権を継承しているという。Pantchは2023年に、同社技術がPixel 7シリーズに無断で使用されているとして、日本の現地法人であるGoogle Japanを相手に特許侵害訴訟を提起していた。
また、電子新聞によると、パンテックはPixel 8とPixel 9シリーズについても東京地裁に販売禁止の仮処分訴訟を提起しているという。
Google Japanは控訴
本件についてGoogle Japanに確認したところ、「Googleは長年にわたり、公正、合理的かつ非差別的な条件でのライセンス取得に向けてPantechと誠実に交渉を重ねており、今後もその努力を継続してまいります。裁判所の判断に、我々は敬意をもって異議を唱え、本判決を不服として控訴いたします」との回答があった。
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