3駅の駅案内ロボットを1カ所から遠隔操作 JR東日本が実証実験
JR東日本は7月13日から、アバターロボット「newme」(ニューミー)を活用した駅案内業務の実証試験を行う。今後の本格運用に向けた課題を抽出し、指定席券売機の利用に不慣れな利用者の不安解消を目指すとともに、労働人口減少を見据えた新たな案内サービスのあり方を検討する。
この記事は本多和幸氏と谷川耕一氏によるIT事例メディア「CaseHub.News」に掲載された「JR東日本、案内業務の省人化へ実証試験 1拠点から複数駅のアバターロボットを遠隔操作」(2025年7月10日掲載)を、ITmedia NEWS編集部で一部編集し、転載したものです。
東日本旅客鉄道(JR東日本)は7月13日から、福島県の新白河駅、郡山駅、福島駅で、avatarin(東京都中央区)のアバターロボット「newme」(ニューミー)を活用した駅案内業務の実証試験を行う。1拠点から複数駅のアバターロボットを遠隔操作し、実用性を検証。今後の本格運用に向けた課題を抽出し、指定席券売機の利用に不慣れな利用者の不安解消を目指すとともに、労働人口減少を見据えた新たな案内サービスのあり方を検討する。
同社は2024年2月から、3回にわたってアバターロボットを用いた案内業務の実用検証を行ってきた。これまでの試験では、同一駅構内でアバターロボットを遠隔操作する、もしくは1拠点から1つの駅で遠隔操作するという前提で、通信環境や案内の実用性、社会受容性、安全性、操作性に関する課題の洗い出しを進めてきた。
今回の実証試験はこれをさらに一歩進めたもので、1拠点から複数駅のアバターロボットを遠隔操作する。東京都中央区にあるavatarinのオフィスから、新白河駅、郡山駅、福島駅に設置されたnewmeを遠隔操作し、みどりの窓口付近の利用者に声をかけ、指定席券売機への誘導やきっぷの購入方法の案内などを行う。一人のオペレーターが一つの拠点から複数駅の案内業務を同時に担えるか、その実用性を検証する。試験期間は2025年7月13日から8月31日まで。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
ロボットを遠隔操作して利用者を案内 JALが羽田空港でトライアル
日本航空(JAL)は、遠隔操作のアバターロボットを使い、羽田空港の利用者を案内するトライアルを実施する。2020年までの一部実用化を目指す。
ソニーとANA傘下のavatarin、遠隔操作ロボット開発で協力
ソニーAIとANA傘下のavatarin(アバターイン)は5月11日、次世代の遠隔操作ロボットの開発に向けて協力すると発表。技術開発と社会実装を進めていく。
「未来型セブン-イレブン」、大阪・関西万博に2店舗オープン 発電床にロボット接客など
セブン‐イレブン・ジャパンは2日、大阪・関西万博会場内に“未来型店舗”を開店すると発表した。
車椅子がロボットと合体 遠隔操作でユーザーを助ける「SlideFusion」
ロボットをアバターで操作するが、車椅子利用者はいちいち指示を出す必要がない。

