TBS「熱狂マニアさん!」、BPOが放送倫理違反と判断 番組と広告の切り分けあいまい、「同じ放送局で繰り返し表面化」
放送倫理・番組向上機構(BPO)は11日、TBSテレビが2024年10月19日に放送したバラエティー番組「熱狂マニアさん!」2時間スペシャルに「放送倫理違反があった」とする意見書を公開した。
放送倫理・番組向上機構(BPO)は7月11日、TBSテレビ(東京都港区)が2024年10月19日に放送したバラエティー番組「熱狂マニアさん!」2時間スペシャルに「放送倫理違反があった」とする意見書を公開した。同番組では、家具大手のニトリを全編で紹介し、CMも同社提供。視聴者から「これは番組といいながら、明らかに広告ではないのか」と指摘を受けていた。
関係者のヒアリングや議論を通じ、放送倫理検証委員会は、番組内で画面左上に常時表示してた企業ロゴマークなどについて、TBSは番組と広告の識別に対する認識や検討が甘かったと指摘。また社内でニトリが番組のスポンサーになったという情報共有が充分ではなく、本編とCMが直結あるいは近接して流れたことで、視聴者から疑念を持たれる可能性をさらに高めたとしている。こうした事態を防ぐはずの考査も充分に役割を果たしていなかった。
委員会は同番組を「広告放送はコマーシャルとして放送することによって、広告放送であることを明らかにしなければならない」と定めた民放連の放送基準の第92項および留意事項に反しており、放送倫理違反があった」と判断した。なお、今回の審議に当たっては、同番組の放送直前にもTBSの別のバラエティー番組で番組か広告かを巡って討議が行われた経緯があり「同じ放送局で同様の問題が繰り返し表面化した」ことを重くみたとしている。
熱狂マニアさんは、特定のジャンルや商品に熱意や愛情を注いでいる人物(マニア)を取り上げ、熱中しているものやその熱中ぶりにスポットを当てた番組。3回の特番を経て22年10月にレギュラー番組となり、25年2月までに計44回をJNNネットワークで全国放送した。制作は、当初から同じ制作会社が請け負っていた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
「おヒップ」「黒乳首」など一部表現が規約抵触 TBSラジオ「コサキン TikTok祭り」配信中断を謝罪
TBSラジオは、1月3日の午後3時からTikTok Liveで配信していた「コサキン TikTok祭り」が中断した件で視聴者に謝罪し、原因はアカウントを凍結されたためと説明した。
「新語・流行語大賞」“が”不適切にもほどがある
ユーキャンの2024年「新語・流行語大賞」が12月2日に発表されました。年間大賞は「ふてほど」。これ、流行語ではないと思います。
「何か騙されてないか?」 大阪・泉大津市長の“夢の燃料”X投稿に疑問を呈する声が相次ぐ 市の見解は?
大阪府泉大津市の南出賢一市長によるSNS投稿が、XやInstagram内で波紋を広げている。一体、何があったのか。
泉大津市の“夢の燃料”実演、「ドリーム燃料」ではなかった サステイナブルエネルギー開発の見解
前回、SNS上で物議を醸した「合成燃料製造装置」の実演について、泉大津市の見解を取り上げた。今回は、実演した技術を開発し、特許を申請中というサステイナブルエネルギー開発に見解を聞いた。
「モンハンワイルズ」不評の理由は“易しすぎ”? モンハン初心者のマンガ家が感じたベテランハンターとの壁
Steamで最近のレビューが「圧倒的な不評」になってしまった「モンスターハンターワイルズ」。一体何があったのでしょう。

