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NVIDIA、ローカル推論向けに性能を抑えたBlackwell GPUを発表
NVIDIAは、小型ワークステーション向けに性能を最適化したBlackwell世代の新GPU「RTX PRO 4000 SFF」と「RTX PRO 2000」を発表した。同日、トランプ大統領はBlackwellの中国輸出はそのままでは認めない方針を示した。
米NVIDIAは8月11日(現地時間)、小型ワークステーション向けBlackwell世代の新GPU「RTX PRO 4000 Blackwell SFF Edition」と「RTX PRO 2000 Blackwell」を発表した。最新の第5世代Tensorコア/第4世代RTコアを備えるが、既存のBlackwell上位機「RTX PRO 6000 Blackwell(Workstation Edition)」と比べると、ピーク推論性能・メモリ・帯域・映像エンジン数などが大幅に抑えられているのが特徴だ。
演算資源を絞った“省電力SKU”という位置付け。メモリと帯域も縮小される。6000のメモリ/帯域は96GB GDDR7/帯域1792GB/秒に対し、4000 SFFは24GB/432GB/秒、2000は16GB/288GB/秒だ。ローカル推論や設計・可視化中心の用途に最適化されているという。
これらの製品は、「今年後半」に発売の予定。
ドナルド・トランプ米大統領は同日の記者会見で、NVIDIAは「H20」を中国に販売できるが、Blackwellは超高度なものであり、そのままでの中国輸出はできないと語った。ただし、性能を落としたバージョンであれば可能性があるとも述べた。
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