Waymo、ニューヨークへ 「全米一複雑な都市」で自動運転テスト開始
ニューヨーク市が初の自動運転テストを許可した。対象はGoogle系列のWaymoで、マンハッタンの一部などで9月末まで試験走行を行う。安全要員の同乗が義務付けられ、乗客を乗せた営業は不可だ。
米ニューヨーク市と都市交通局(DOT)は8月22日(現地時間)、同市で初めて自動運転車のテストを許可したと発表した。最初の対象は米Google系列のWaymoで、同社はマンハッタンの112丁目以南やダウンタウン・ブルックリン、DUMBO地区などの一部エリアで、8台の車両を用いた試験走行を9月末まで行うことが可能となる。
この許可は、ニューヨーク州運輸局(DMV)の認可と合わせて取得されたもので、テスト車両にはすべて専門の安全運転要員が同乗し、常に運転可能な状態を維持することが義務付けられている。市は「米国で最も厳しい」とする安全基準を適用し、Waymoは定期的なデータ報告やDOTとの協議を行うことに加え、サイバーセキュリティを含む産業標準を順守しなければならない。また、タクシー・リムジン委員会(TLC)の規制により、テスト期間中に一般乗客を乗せたり営業収益を得たりすることは認められていない。
Waymoはすでにフェニックスやサンフランシスコ、ロサンゼルスなど複数都市で自律走行の実績を積んでおり、全米では延べ1000万回以上の自動運転による走行実績がある。ニューヨーク市でのテストは、同社にとってこれまでで最も人口密度が高く交通の複雑な都市環境での取り組みとなる。エリック・アダムズ市長は「責任あるイノベーションこそ都市を前進させる」と述べ、安全を最優先にしながらも新技術の導入を積極的に進める姿勢を強調した。
試験走行は2025年9月末までを期限としており、その後の継続については結果を踏まえて判断される。
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