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“圧縮機能”付きリュックにみる、防災グッズの新潮流 ポイントは「どうせ使うものなら」分かりにくいけれど面白いモノたち(3/5 ページ)

今回はキングジムが立ち上げた新防災ブランド「KOKOBO(ココボ)」と、ace.(エース)ブランドから26日に発売される「スペースオプト」を例に、日常と防災をメーカーはどのようにつなごうとしているのかを取材してみた。

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 「最初からフェーズフリーを意識していたわけではなく、最近、大容量リュックが注目されているので、『大きめのリュックで何かできないか』という発想で企画が始まりました。工場の方に相談したところ、『圧縮機能を内蔵できそうだ』という話が出てきたんです。そこから発想を広げて、まずは大容量化を実現する一つのアイデアとして取り組むことにしました」と話すのは、開発を担当したエースMD本部の白石悠一郎さん。


「スペースオプト」の圧縮部にダウンジャケットを入れているところ

 「スーツケースを使わずに旅行したいこと、結構ありますよね。でも、リュックに入れるような圧縮袋って、下着くらいの小物しか入れないと思うんです。ダウンジャケットみたいな大きなものを圧縮しようとすると、結局は袋ごと大きくなってしまう。そうなると、『スーツケースじゃないと無理か』ってなるんですけど、そこをリュックで行けたらいいなと。そんなバッグがあったら、すごく便利だと思ったんです」と白石さん。

この「スペースオプト」より大きなダウンジャケットを圧縮部に入れてみる


このように、あのサイズのダウンジャケットでも、かなり平たく圧縮できる。その上に入れた荷物がこぼれないようにベルトも付けられている

 実際、ダウンジャケットを圧縮部分に入れてみると、かなり薄くなるのだ。ただ畳んだだけだと「スペースオプト」本体より大きいのに、圧縮すれば十分、他の荷物も入れられる余裕ができる。しかも、エクスパンダブル機能もあるので、容量を更に増やすことができる。

 もちろん、ダウンのような衣類など、圧縮できるものは限られるが、それでも、この容量アップはありがたい。かつて真冬のドイツに行く際に、バッグに入らないダウンは日本から着込んで行ったことを思い出した。

 「これは、最初から考えていたわけではないのですが、圧縮機能を内蔵するということは、強力な防水スペースを内蔵することにもなったんです」と白石さん。確かに、圧縮袋は空気を抜くために、強力な密閉機能を持っている。

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