港区がトーキョーを独裁支配 生成AI製ドラマ「サヨナラ港区」、読売テレビで深夜放送
読売テレビは9月14日深夜(15日未明)から、AIを活用して全編の映像を制作したショートドラマ「サヨナラ港区」を放送する。全23話で、ショートドラマ枠「ドラマのシュララ」で毎週水曜・日曜の深夜1時30分ごろから放送予定。
読売テレビは9月14日深夜(15日未明)から、AIを活用して全編の映像を制作したショートドラマ「サヨナラ港区」を放送する。全23話で、ショートドラマ枠「ドラマのシュララ」で毎週水曜・日曜の深夜1時30分ごろから放送予定。放送時間は前後する場合がある。
サヨナラ港区は、「港区レジスタンス」の独裁下に置かれた西暦2125年のディストピア都市「トーキョー」を舞台に繰り広げられる“港区SFコメディ”。「セタガヤ」に住む青年・キリヤが、「20歳の誕生日を迎えた女子は港区女子として訓練を受ける」とする法律によって港区に連れ去られた幼馴染のレナを救うため、「シブヤ」「アサクサ」「ハチオウジ」などのレジスタンスと手を組み、港区に立ち向かう――というストーリーだという。
制作は読売テレビグループのytvメディアデザイン(東京都港区)が担当。映像は全編にわたりAIで生成したもので、AIクリエイターの宮城明弘氏が参加し、オリジナル脚本に沿って約1万5000カットを制作。素材を編集・構成して本編を仕上げた。
AIの活用にあたっては、フェイク動画や著作権侵害への懸念を踏まえ、いくつかのガイドラインを設けた。「実在する人物や作品名をプロンプトに使用しないこと」「プロンプトの記録と保存」「生成したキャラクター画像の検索による類似性の排除」などを重視したという。
せりふは声優によるアフレコで収録し、音楽や効果音も通常の手法で制作した。なお、画面比率は16:9の横型となる。
プロデューサーの汐口武史氏はAIについて「現状何ができて、何ができないか、これから何ができるのかをクリアにすることを目指した。今までやりたかったが制約上できなかった表現もふんだんに盛り込んだ。逆説的に、人間の力の凄さを改めて思い知った」とコメントしている。
サヨナラ港区は読売テレビでの放送の他、TVerでの見逃し配信に対応。9月23日18時からはDMM TVの縦型配信枠「DMMショート」で、全23話の一挙独占配信も実施する。
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