コラム
今年のiPhoneは「薄い」だけじゃない 実機に触れて分かった“Appleの戦略“と”隠れたAI”とは?(3/4 ページ)
今年も米Appleが新製品群を発表した。当然ながら、注目は薄型の「iPhone Air」だろう。だが、それ以外からもAppleの戦略は色々見えてくる。今回出たものを現地で触りつつ、「出なかったもの」も考えながら、今のAppleの戦略を分析してみたい。
フロントカメラの変化は全員に恩恵
個人的に良いと思ったのは、全機種でフロントカメラが変わったことだ。
今回は画素数を上げるといった変化ではなく、「正方形のセンサーにして用途に合わせて画像を切り出す」方針になったのが大きい。
自撮りをするときはスマホを縦に持つことが多いが、複数人で撮るときは横に持ち替えないといけない。また、じっくりと構えやすいリアカメラでの撮影と異なり、自撮りは「シャッターくらいしか操作しない」ことが多い。片手で持ってボタンを操作するのがけっこう面倒だから、という面があるだろう。
だが今回の新製品では、縦持ちのままで、縦にも横にも自撮りができる。
さらに、複数人で撮る場合には、「AI」で自動的に検知し、縦・横のフレームを切り替える。こうした機能は、意外なほど多くの人にとって便利なものではないか。こういう、「実は多くの利用者に響く、実際にニーズがある部分」を細かく改善してきているのが、今年のiPhoneの特徴でもある、と感じている。
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