デニーズ、江口寿史氏のイラストのうち1件で「無許諾での写真引用」確認 だが「作品への敬意は変わらない」

「無許諾の引用」はあったものの、「長年ご一緒してきた江口氏の創作活動ならびに生み出された作品の数々に対する我々の敬意は、変わるものではございません」。

[ITmedia]

　デニーズジャパンは11月7日、ファミリーレストラン「デニーズ」のメニューブックなどに使っていた江口寿史氏によるイラストのうち1点に、「商業雑誌からの無許諾の写真引用」があったことを、本人から確認したと発表した。

　同社は「制作物に対する確認体制の不備が招いた事案」と自社の責任に言及。再発防止を宣言するとともに、「江口氏の創作活動ならびに生み出された作品の数々に対する我々の敬意は変わらない」と強調している。

人物部分に「無許諾の引用」が判明した2023年のメニューブックのイラスト（当時のニュースリリースより）

2024年のメニューブックのイラストの一つ（当時のニュースリリースより）。こちらは「特定の写真からの引用はない」という

ニュースリリースより

　デニーズは、2023年、24年にそれぞれ、江口氏のイラストをメニューブック・ポスターに使っていた。

　江口氏に確認したところ、23年の作品は「権利関係の許諾の必要性についての認識はなく、人物部分に関して商業雑誌からの引用でイラスト制作を行った」との説明があったという。

　24年の作品については「特定の写真からの引用はない」との回答を受けた。

　同社は「制作物に対する確認体制の不備が招いた事案であると猛省」しており、同様の事態を繰り返さないよう「広告デザインの制作過程の再点検、および管理体制の強化を徹底する」としている。

　また、「長年ご一緒してきた江口氏の創作活動ならびに生み出された作品の数々に対する我々の敬意は、変わるものではございません」とも述べている。