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グーグル「Nano Banana Pro」、アドビがさっそく採用 「Photoshop」などで呼び出せるように

米Adobeは11月20日(現地時間)、Googleの最新画像生成モデル「Nano Banana Pro」(Gemini 3 Pro Image)を、「Firefly」および「Photoshop」に導入したと発表した。同日より各アプリケーション内で利用可能となる。

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 米Adobeは11月20日(現地時間)、Googleの最新画像生成モデル「Nano Banana Pro」(Gemini 3 Pro Image)を、「Firefly」および「Photoshop」に導入したと発表した。同日より各アプリケーション内で利用可能となる。

 Nano Banana Proでは、Gemini 3 Proの強力な推論性能、世界に関する知識などを用いることで、より正確でコンテキストに富んだビジュアルの生成を実現。Google検索のナレッジベースを活用することで事実に基づいた正確なビジュアルの生成、画像内への違和感のないテキスト描画、翻訳テキストを用いたローカライズ機能などが特徴。編集品質も向上しており、テキストプロンプトで画像内の特定部分のみを微調整できるほか、アスペクト比の変更、解像度の向上、さらにはカメラアングルやライティングの変更も行える。

 FireflyのWebアプリ版では、「テキストから画像生成」機能において同モデルを選択できるほか、アイデア出しやムードボード作成を行う「Firefly Boards」でも利用可能となる。Photoshopにおいては、Nano Banana Proで「生成塗りつぶし」機能が利用でき、プロンプトを用いた特定箇所の編集や、よりリアルな高解像度コンテンツの生成、バリエーション作成に対応する。

 また、Nano Banana Proの公開に合わせ、Creative CloudおよびFireflyプランの契約者を対象に、12月1日までFireflyアプリ内での画像生成を無制限にするキャンペーンも実施する。Fireflyモデル・パートナーモデルともに対象となる。

サードパーティーモデルの取り込みを進めるAdobe

 同社はこれまでに、Nano Banana Proの前身にあたる「Nano Banana」(Gemini Flash Image 2.5)や、米Black Forest Labsの「FLUX.1 Kontext」などをパートナーモデルとしてPhotoshop等に統合するなど、完全商用利用をうたう自社のAIモデルを開発しながら他社とのパートナーシップも強化している。

 この狙いについて、「Inter BEE 2025」で来日していたFirefly担当者にたまたま質問する機会があった。担当者によると、アイデア出しといった世には出ない制作過程「プリビジュアライゼーション」などに対して、使えるAIモデルの選択肢を増やす狙いがあると語っていた。

 「(今の画像生成AIは)新しいモデルが3〜6カ月ペースで出てくる。『このモデルは何々に強い』など強みがさまざまある中で、こうしたモデルをアイデア出しに活用するというのはクリエイターにとっても利点」「例えば、Firefly(自社モデル)では血が飛び散るといったイメージは倫理上生成できない。そういったものを作りたい時に他のモデルを使ってもらうことができる」(Firefly担当者)

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