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インキュデータ経営層の本棚をのぞき見 SB・博報堂などの合弁会社、社長や取締役の愛読書はIT経営者の本棚(4/4 ページ)

今をときめくIT・Web関連企業の経営者の本棚や愛読書をのぞき見。今回はソフトバンク、博報堂などが設立した合弁企業で、データ活用などのコンサルティングを手掛けるインキュデータ経営層の本棚や愛読書をのぞき見る。

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飯塚貴之コーポレートエグゼクティブの本棚・愛読書

読んでいる本についての全体的な傾向

 私はエンジニア、データサイエンティスト、コンサルタントという形で専門職から現職のマネジメント職に就くようになったため、キャリアを通じて読む書籍も変化しています。

 過去は業務に必要な専門書を読んでいましたが、より普遍的な考え方を学び、会社・組織をいかに改善していくべきか考える上で、参考になる書籍を手に取るようになっています。

印象に残っている本

 1冊目は「ロジカル・シンキング 論理的な思考と構成のスキル」(照屋華子・岡田恵子著)です。コンサルタントと呼ばれる職種に就かれている方は必ず読んでいるのではないでしょうか。就活のころに購入してからずっと処分されずに本棚にあり、「MECE」や「So What」という言葉(フレームワーク)を初めて学んだな、と懐かしく思います。論理的な思考を身につける上で必要な要素がそろっていると感じます。

 2冊目は「Hot Pepperミラクル・ストーリー」(平尾勇司著)。この書籍の中では「リーダーとは」ということがさまざまなエピソードを通じて語られていますが、物語として伝える、仕組み化する、自ら挑戦するなど、これから組織や事業を任される方にぜひ学んでいただきたい要素が詰まっています。実際の物語だからこそ、現場でのリアリティーが感じられ、こんな風に何かを成し遂げたいなと思ったことを覚えています。

 3冊目は「多様性の科学」(マシュー・サイド著)です。当社がジョイントベンチャーということもあり、自社のメンバーに異なる職種間でのコラボレーションの重要性を語る上で何度か引用しました。また、多様な人材を擁しても支配的なリーダーの存在によって、同質的な組織に退行してしまうという例からも、マネジメントの在り方次第で多様性が左右されるという示唆を得られたと感じています。

 組織マネジメントは、理論をそのまま適用できるわけではありませんが、書籍から得た示唆と実際の現場を行き来することで、学びを深め、実践に生かすことができると感じています。

プロフィール

 外資系ソフトウェアベンダー、コンサルティングファームを経て現職。新規プラットフォーム事業の構想策定、FinTech事業の立ち上げ支援といった企画・構想段階から、データを活用した現場の業務改善、分析基盤構築やスコアリングモデル構築まで幅広く従事。PM/PMOのロールも多数経験。2021年より現職にてインキュデータのコンサルティングサービス全般を統括。25年7月にコーポレートエグゼクティブ就任。


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