動き出した「NEXTGIGA」は初期の反省は生かせるか? “学校のWindows離れ”が起きた3つの背景:小寺信良のIT大作戦(2/3 ページ)
21年度から運用がスタートした「GIGAスクール構想」は、25年度で5年目が終了したところである。端末の更新も相次ぎ、Windows離れが進んでいることが明らかになった。
Windows離れの背景その2
2つ目は、調達方法の変化である。第1次GIGAスクールでは、費用を負担する市町村単位で発注するケースが多かった。
だが第2次では、第1次を経過して利用方法のノウハウが共有されたことから、もっと広範囲、市町村連合を形成したり、県単位での共同調達が行われるようになった。
例えば神奈川県では、ChromebookとiPadに対して県単位での共同調達の公募が行われた。共同調達により機器導入コストが下げられれば、その分保険などを厚くできる。
また群馬県では、群馬県教育委員会および県内35市町村教育委員会の共同で、Chromebookの共同調達が実施された。
ポイントは、調達対象がLTEモデルということである。校内にもWi-Fi環境は整備されているだろうが、そこに負荷をかけるのではなく、各個人端末に負荷分散させるという方向のようだ。
この背景には、ネットワークの使用目的が、教室内のデータシェアや校内サーバではなく、クラウドへの接続へと変化したことがある。第1次では、まずその目的が端末配布であり、運用に関してはある意味、学校単位や現場任せの部分があった。
そこから5年が経過し、近隣市町村との情報共有が進んだ結果、同じ端末を使うことを選択した自治体や学校、教育委員会が増えたということだろう。
MM総研の調査でも、第2期のOSを変更した理由として突出しているのが、「周辺自治体が多く利用している」であり、利用が多いものに相乗りするほうがメリットがあると考えていることがわかる。つまり現時点ではChromebookへの傾斜が起こったことで、一気にそちらへ傾き始めていると考えられる。
Windows離れの背景その3
上記にも関連するが、NEXTGIGAにおける端末の使い方は、クラウドベースへ移行している。
例えば宮崎県のChromebook更新事業における仕様書には、端末管理機能(MDM)は必須項目となっている。一方ソフトウェアの導入は、市町村判断となっている。
MDMの目的は、端末設定の遠隔管理、アプリ管理、キュリティ制御などがある。3種類の端末のうち、ChromebookはOSレベルでMDMで運用することが前提となっている。
GoogleではNEXTGIGAに向けて、「Google for Education GIGA スクールパッケージ」を提供している。これにはMDMライセンス「Google GIGA License」と、サポートパックが含まれる。端末設定管理においては、ローカル管理は行わないという前提が見て取れる。
加えてアプリケーションは、ほとんどがWebアプリとして提供される。つまりローカルにアプリをインストールしないので、ライセンス管理も一元的に行える。
つまりローカルや学校側には、ソフトウェアもライセンス情報も置かないという運用が主流になったということだ。その点でもWindowsの一般的な運用である、管理やアプリのライセンス情報をローカルで全部持つという方向にはない。
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