Meta、2桁台の増収増益 AI投資拡大で設備投資見通しを上方修正
Metaの1月〜3月期決算は、売上高が前年同期比33%増、純利益が61%増と大幅な増収増益だった。広告事業が好調な一方、Reality Labsは赤字が続く。ザッカーバーグCEOは「Muse」モデルの成果を強調し、AIインフラ拡充のため通期の設備投資予測を上方修正した。
米Metaは4月29日(現地時間)、2026年第1四半期(1月〜3月期)の決算を発表した。売上高は前年同期比33%増の563億1100万ドル、純利益は61%増の267億7300万ドルだった。希薄化後の1株当たり純利益は10.44ドル(前年同期は6.43ドル)。
コスト(Costs and expenses)は334億3900万ドルで前年同期比35%増となり、営業利益率は41%だった。
3月のFacebook、Instagram、Messenger、WhatsAppなどを含む「Family of Apps」全体の日間アクティブユーザー数(DAP)は平均35億6000万人となり、前年同期から4%増加した。前四半期比は、イランでのインターネット障害やロシアでのWhatsAppへのアクセス制限の影響により、わずかに減少した。
セグメント別では、Family of Apps部門の広告売上高が前年同期比33%増の550億2400万ドルと好調だった。一方で、VRやAR関連のハードウェア、ソフトウェアを含むReality Labs部門の売上高は2%減の4億200万ドルとなり、営業損失は40億2800万ドルだった。
マーク・ザッカーバーグCEOは決算発表に合わせたコメントで「今年のこれまでで最大の節目は、『Muse』モデルファミリーと最初のモデルである『Muse Spark』のリリース、そして大幅にアップグレードされた『Meta AI』の新バージョンだ」と述べ、Meta Superintelligence Labsが大きな成果を上げていることを強調した。
同氏はさらに、自身のAIに対するビジョンについて「業界の他の多くの人々とは大きく異なる。AIが人間に取って代わるという話をよく耳にするが、私はAIが、健康、学習、人間関係、目標達成など、人々がやりたいことを実現する能力を増幅させるものだと考えている」と語り、人間を支援するパーソナルなAIエージェントの開発に引き続き注力する姿勢を明らかにした。
今後の見通しとして、4〜6月期の売上高は580億〜610億ドルと予想した。また、2026年通期の設備投資額の予測を、従来の1150億〜1350億ドルから1250億〜1450億ドルへと上方修正した。
ザッカーバーグ氏は、この引き上げが主にメモリ価格などのコンポーネントコストの上昇によるものであるとしつつも、「当社の社内や業界全体のあらゆる兆候が、この投資に対する自信を与えてくれる」と語り、「Meta Compute」イニシアチブを通じてコンピューティング構築の効率性で業界をリードしていく方針を示した。スーザン・リーCFOも、将来のモデルトレーニングやパーソナルおよびビジネス向けエージェントを世界数十億人に提供するために必要な推論能力を確保すべく、自社データセンターの拡張を含めたインフラへの積極的な投資を継続すると説明した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
Metaの新AIモデル「Muse Spark」 ゼロからモデルを再設計、AIの遅れ挽回なるか
米Metaは4月8日(米国時間)、同社のAI研究部門「Meta Superintelligence Labs」(MSL)が開発したマルチモーダル推論モデル「Muse Spark」を発表した。「Meta AI」のアプリ/Webブラウザ版から無料でアクセスできる。
Arm、初の自社開発チップ「AGI CPU」を発表 Metaと共同開発のエージェンティックAI特化CPU
Armは、自社初となる独自開発CPU「AGI CPU」を発表した。エージェンティックAIの需要拡大に対応し、高い電力効率と並列処理能力を備える。開発ではMetaが中核的な役割りを担っており、将来的に設計をOCPで公開する予定だ。OpenAIやソシオネクストなど50社以上が支持を表明しており、次世代AIインフラの中核を担うことが期待される。
Meta、自社製AIチップ「MTIA」新モデルと次世代データセンター構想発表
Metaは、AI関連タスクに特化した自社製カスタムチップ「MTIA」シリーズの最新4モデルを公開した。推論処理の最適化とコスト削減を狙い、開発サイクルを大幅に短縮。並行して、NVIDIA製GPUを大量投入した巨大クラスタの構築や、将来的な5GW規模の超巨大データセンター「Hyperion」の稼働計画も進めている。
MetaのザッカーバーグCEO「超知能に数千億ドル投資する」 「Superintelligence Labs」に初言及
MetaのザッカーバーグCEOが「超知能」研究への数千億ドル規模の投資を表明。才能豊かな人材を集めて「Superintelligence Labs」を編成し、GW級の巨大なAIスパコンクラスタも複数構築する。

