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なぜ「BeReal」から漏えいが相次ぐのか “2分以内”の焦りが生む不用意な投稿(2/2 ページ)

BeRealがなぜ漏えいにつながるのか。使い方を誤らなければ楽しいSNSだが、「投稿を焦らせるUI」と「友人しか見ていない」という思い込みと油断が、不適切な投稿につながっている。

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 26年春には、日本テレビ系列の情報番組「ZIP!」のシフト表とみられる書類を、制作会社の新入社員がストーリーズに投稿。Xに転載されて拡散され問題になった。

 そもそも、非公開の社内の写真や機密情報は、友人であっても、短時間でも漏らすべきではない。公開相手の友人がスクリーンショットや画面録画で保存すれば、さらに拡散・流出する恐れもある。

 実際、仙台市立小学校や西日本シティ銀行の職員によるBeReal投稿は、閲覧権限のあった「友人」もしくは「友人の友人」がコピーして保存した(または全ユーザーに公開されていた)とみられ、最終的にXに転載されて広く拡散した。

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公開範囲は選択できるが、広げるほど漏えいリスクが拡大する
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仙台市の謝罪文
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西日本シティ銀行の謝罪文

“デジタルネイティブ”でも起きる情報漏えい

 情報漏えいを起こした20代前半とみられる世代は、学校で情報関連の授業を受けるなど、リテラシーは総じて高い。大多数は「撮るべきでないタイミング」や「何を上げてはいけないか」を理解しているはずだ。例えば「電車内でBeRealの通知が来たら、カメラを手でふさぐ」「インカメラはいつもふさいで撮っている」という若者もいる。

 ただ、一部に「SNSに上げてはいけない情報」を分別せず、目の前の情報――業務用システムの画面、社内のシフト表、ホワイトボードの顧客名など――を、“たまたま目の前にある日常”だと思って気軽に投稿してしまう人もいる。レアケースでも目立つため、広く拡散され、情報漏えいにつながってしまうのだろう。

 2分のタイマーに急かされても、友達限定や1日で消える投稿でも、一度投稿した写真や動画は取り返せない。撮影前や投稿前に「今は写していい場なのか」と立ち止まることは大切だ。

 そもそも、銀行など機密性の高い情報を扱う職場は、私用スマホの持ち込み自体が禁止されているケースが多い。それでもBeRealが撮影され、拡散されてしまった。

 漏えいリスクを低減させるには、企業側もさらなる対策が必要になりそうだ。「機密保持誓約書に署名させて終わり」ではなく、何が機密かを具体例で示す研修や、勤務中の私物端末持ち込み・撮影ルールの明文化、就業前に端末を預ける制度などまで踏み込んで検討する必要があるかもしれない。

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