今回より「詳細実践編」として、タブレットPCでの使用を前提にした「OneNote」のユニークな基本操作を中心に詳細解説していく。
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前回までは、OneNoteの特長を簡潔に解説したが、今月からしばらくはタブレットPCでの使用を前提にしたOneNoteのユニークな基本操作を中心に詳細解説しきたいと思う。今回は、OneNoteがデジタルノートというコンセプトを具現化しているGUI部分を解説していこう。
なお、文中では便宜的に「クリック」という言葉を用いるが、タブレットPCをお使いの方は「タップ」に読み替えて欲しい。
OneNoteは一般のアプリケーションと同様に、インストールすると[スタート]ボタンからOneNote起動が可能になるのはもちろん、タスクバーの右下(インジケータ部分)に「ミニノート」アイコンが常駐するようになる。その「ミニノート」アイコンをダブルクリックすることでも、OneNoteの簡易画面的な存在であるミニノートが即時に起動する。ミニノートは付箋紙のように手軽に取り出して情報を書き込めるのが利点だ。
入力できる情報は手書き文字や図形のほか、キーボードから入力したテキストや画像など、OneNote本体とまったく同じ。ミニノートに入力した情報は、OneNote本体の「ミニノート」セクションにひとつのページとしてファイリングされる(「セクションの詳細」は後述する)。
次に、OneNote本体の画面を見てみよう。
[スタート]ボタンから、はじめてOneNoteを起動すると白紙の、ノートのようなページが表示され、入力が可能な状態になる。ちなみに2度目からは、前回開いていたページが表示される。
このように、OneNoteの特長のひとつはファイル管理をユーザに意識させない、まるで1冊のノートのような使い方が可能だ。入力を始めるのにファイルの[新規作成]や[ファイルを開く]といった操作は必要ないし、なんと[保存]コマンドもない。
デジタルノートアプリケーションとしてのOneNoteは、PCの旧態依然としたファイル管理をユーザーに強いない、という主張で、これはとても重要なことだと思う。
PCに慣れていないユーザーはもちろんのこと、忙しいビジネスマンにとっても、オフィスで据え置かれているPCを操作するのではない、現場などにて立ちながらの操作も想定されるタブレットPCを利用するにあたり、ファイルの保存や呼び出しといったファイル管理は煩わしい操作と感じることであろう。特に従来のようなテキストエディタなどに書き留めて保存してある“メモ書き程度のファイル”を探すだけでも意外と時間を費やしていたりしていたと思う。OneNoteならそんな無駄な時間を少しでも短縮できることであろう。
では、OneNoteの初期画面を解説していこう。
OneNoteの画面上部は、メニューバーとツールバーが配置されており、すべてのコマンドはここに集結している。この部分は、ほかのWindowsアプリケーションと同様だ。その下にセクションタブと作業領域が表示される。作業領域がすなわちOneNoteに情報を書き込む「ページ」となる。別のページを表示するには作業領域の右にある“ページタブをクリック”することで、ノートで言う“ページをめくる操作”となる。
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