SketchBook Proには、背景用としてテンプレートが用意されている(体験版の場合は別途ダウンロードすることになる)。インストールするとマイピクチャ内「SketchBook Backgrounds Samples」フォルダに格納される。
テンプレートは12カテゴリ45種類が用意されており、
といったビジネス向けのものから、
などもあり、幅広く活用できる。
これら用意されているテンプレートから、同ソフトがどのようなユーザーにて、どのような用途で活用できそうかもなんとなく判断できるものではないだろうか。
テンプレートはTIFF画像になっており、解像度は1024×768ピクセルを中心に640×480ピクセルや2000×2000ピクセルのものも用意される。もちろん、社内の連絡用やディスカッション用などにオリジナルのレイアウトを自分で作成することも可能だ。
SketchBook Proを使って感じたのは、何よりも操作性の自然さであった。絵を描くのと同じペンの動かし方でメニュー操作ができるため、流れるように作品を仕上げていける。
これはレイヤの操作も同様で、レイヤの機能も豊富なためグラフィックだけでなくビジネス用途にも活用できる。また、複数のページを作成できるため、資料の作成にも向いている。全画面表示が容易なので、ペンで注釈を加えながらのプレゼンも簡単にこなせる。
ただ、SketchBook Pro同士でないとレイヤ情報を保持したままファイルをやり取りできないことは残念だ。たとえば互換性の高い独自ファイルやインポート、エクスポート機能が充実すれば、さまざまなソフトで作成された資料を社内でコメントを加えながら回覧すると行ったことも可能になるし、デザインやグラフィックをクライアントとやり取りする場合にも便利なツールになりえるだろう。
ただし欲をいえば、複数ウインドウの表示にも対応して欲しいところだ。新たに画像やファイルを開こうとすると、すでに開いているファイルを閉じることになるため、複数ファイルを同時に編集する際にはもどかしい。もっとも、これはあくまで「希望」であって「不満」ではない。それだけ完成度が高くソフトだと感じている。
高い機能と品質、そしてカスタマイズの自由度の高さはいかにも同社らしく、一度使えばプロをも納得させるだろう。同社ではタブレットPCやワコムのタブレットへのバンドルも計画しているというが、まさにタブレットユーザー必携のソフトの一つになりそうだ。
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