会議の席、いざ発表という時に用意した資料が他の資料に紛れて見つからず、満足なプレゼンができなかった……という経験はないだろうか。今回はタブレットPC+OneNoteで一括整理する、会議の前準備方法と情報収集技を紹介していこう。
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会議の前に、いろいろな資料を用意して臨むのは当たり前のこと。
今までA氏は、用意した情報や資料をプリンタで印刷して持参していたが、A氏の会社では社内情報がほとんどデジタル化されていて、主なものはネットワークやメールでやりとりされている。関連の情報も同様で、Webサイトから収集した場合はHTMLなどのデジタルデータとなっているし、雑誌やカタログなどの資料もスキャナで読み込むだけでPDFファイルにして保存できるドキュメントスキャナなどを導入している。
こうした環境だから、資料とデジタルデータを混在して持ち歩くより、タブレットPCで一括整理するのが効率がよくなるという要因は既に揃っていたともいえる。会議で発言したり情報を確認するのに必要なデータはいつも手元に置いておけるだろう。
情報は手元にあっても活用できなくては意味がない。会議の最中に検索、探すのに時間がかかったりしていては、会議の流れに遅れてしまう。そのためにも出席する前に、会議で必要である資料はもちろん、議題の流れで急に必要になるかもしれない資料や情報もあらかじめ想定して収集、会議中はスムーズに参照できるようにしておくことが重要だ。
OneNoteでは、ファイルをドラッグ&ドロップすることでページ内にリンクを作成することができ、ページ内に情報を集めておくことが可能だ。要は関連の情報をリンクにして、ページに集めておく。操作はタブレットペンやマウスでドラッグ&ドロップするだけ。では具体的にやってみよう。
エクスプローラやマイコンピュータを使い、ファイルをノートにドラッグ&ドロップ、ページ内にリンクを作成する。これによって、あらかじめ予想していた情報については、OneNoteの“ノート”に集めておき、会議中はディスクの中を探し回ることなしに、クリック一回で迅速に情報を参照することができる。
OneNoteは、ほかのMicrosoft Office System 2003のアプリケーション同様、インターネットに接続した環境であれば、Microsoft Onlineのリサーチ機能を利用して情報収集することができる。語句や用語を調べるための国語辞典、翻訳、類義語辞典(英語)が利用できるほか、MSNリサーチのインターネット検索などが用意される。
情報の検索は、OneNoteの画面上で操作する。OneNoteの操作画面の右に[作業ウィンドウ]を表示し、[リサーチ]機能を選択、検索したい語句を入力する。この機能は、会議中にインターネットで関連情報をチェックするのに便利だ。
次回は、OneNoteの“ノートフラグ”機能を活用して、会議中でもスピーディーに議事録やメモを取っていく具体的ノウハウを紹介する予定だ。
(第21回へ続く)
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