ペンオペレーションでモバイルAVノートの魅力が変わる──富士通「FMV-BIBLO LOOX P70R」レビュー(2/3 ページ)

» 2005年12月20日 09時30分 公開
[平澤寿康,ITmedia]

 ところで、MyMediaはリモコンによる家電感覚の操作を実現している点も特徴の一つだが、P70RにはMyMedia操作用のリモコンは付属していない。しかしP70RはタブレットPCなので、画面を付属のペンや指などで直接タッチすることで操作可能だ。これにより、リモコンがなくともリモコンで操作しているかのような感覚で操作できる。実際に試してみたが、画面上に表示されている文字やファイルを直接タッチしながらの直感操作は、非常に新鮮な感覚であるとともに、とても扱いやすいという印象を受けた。

 ちなみに指でも操作できるのは、液晶面に電磁誘導方式のデジタイザではなく感圧式のタッチパネルを採用しているというP70Rの特徴によるものだ。タッチパネルを採用したのは、軽量化や低価格化を実現するためというのが主目的だが、それによってこれまでのタブレットPCにはない使い勝手を実現したという意味では、当初の目的以上の効果があったと言ってもいいのではないだろうか。

感圧式のタッチパネルを採用しているため、ペンだけでなく、指でもP70Rを操作できる。本体に収納されているペンをいちいち取り出さなくてもよいため、ちょっとした操作を素早くやりたいときなどに重宝する

基本仕様はP8210をほぼそのまま踏襲

 P70Rの基本仕様はP8210とほぼ同等だが、一般ユーザー向けということもあり、機能面は若干強化されている。

 CPUは、超低電圧版Pentium M 753(1.20GHz)で、メインメモリは標準で512Mバイト(最大1Gバイト)搭載される。P8210では標準で256Mバイトの搭載だが、AV機能を充実させたP70Rでは2倍に増強されており、快適に利用できるように考慮されている。

 チップセットはIntel 915GMS Expressで、グラフィック機能はチップセット内蔵のGMA900を利用する。液晶ディスプレイは1024×600ドット表示に対応する8.9インチワイドで、表面には感圧式のタッチパネルが取り付けられている。

 液晶ディスプレイは、コンバーチブル型タブレットPCということもあって中央部1点のヒンジのみで結合され、ヒンジ部分が180度回転するというギミックが盛り込まれている。そのため、液晶ディスプレイ部分がぐらつくのでは、と思う人もいるかもしれない。しかしその心配は全くない。液晶ディスプレイを支えるヒンジ部は非常に頑丈に作られており、液晶ディスプレイのぐらつきはまったく感じない。

液晶ディスプレイは中央部1点のヒンジのみで本体にジョイントされているが、揺れやぐらつき感はまったくない

 光学式ドライブは本体には内蔵されていないが、外付けのDVD-ROM & CD-R/RWコンボドライブが標準添付される。このあたりもP8210からの機能強化ポイントである。内蔵HDDの容量はP8210と同じ約30Gバイトだ。

 本体にはCFカードスロットとSDメモリーカードスロットがそれぞれ独立して用意され、USB2.0コネクタも本体左右に用意されている。PCカードスロットはないが、100BASE-TX対応の有線LAN機能に加えてIEEE802.11a/b/g対応の無線LAN機能も標準で搭載されているので、拡張性や機能面に大きな問題はないだろう。

本体の右側面には、USB2.0×1、SDメモリーカードスロット、無線LANオン/オフスイッチ、ペン収納スロットがある
左側面には、USB2.0×1、ヘッドフォン、マイク、CFカードスロット
背面には、VGA、100BASE-TX有線LAN、モデムが配置されている

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制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2005年12月31日