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ノートPCと一緒に持ち歩けるポータブルDVDスーパーマルチドライブ──松下電器産業 LF-P667C(2/2 ページ)

DVDスーパーマルチ仕様のポータブルDVDドライブ「F-P667C」が登場した。すべてのDVDフォーマットに対応したポータブルドライブはほかになく、ノートPCと一緒に持ち歩ける最強のDVDドライブとして注目したい。

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7種類のメディアに記録可能

 LF-P667Cは、DVD-RAM、DVD-R/RW、DVD+R/RW、CD-R/RWの7種類のメディアへの記録と、これらにDVD-ROMとCD-ROMを加えた9種類のメディアの再生に対応する。DVD-RAMメディアはカートリッジなしタイプのみ利用可能で、カートリッジありのType 2とType 4は、カートリッジを外すことで読み書き可能だ。

 書き込み速度は、DVD-Rが最大4倍速、DVD-RWとDVD-RAMが2倍速、DVD+R/RWが2.4倍速である。付属のライティングソフト「B's Recorder GOLD BASIC Ver.7」を使用する場合は、DVD-RAMのベリファイ機能をオフにして書き込むことも可能だ。CD-Rへは最大16倍速、CD-RWは8倍速である。


B's Recorder GOLD BASIC Ver.7の画面。DVD-RAM書き込み時にベリファイをオフにすることで、書き込み時間を1/2に減らすことができる

 読み出し速度は、DVD-RAMが最大2倍速で、DVD±R/RWはいずれも最大4倍速となる。またDVD-VideoやDVD-ROMは最大8倍速、CD-RやCD-ROMは最大24倍速、CD-RWは最大12倍速で読み出し可能だ。

 なお、DVD-Rのみ、内周を2倍速から記録し始めるZCLVを採用している。CD/DVDドライブ用ベンチマークソフトの「Nero CD-DVD Speed V2.11」でテストしたところ、500Mバイトまでは2倍速で書き込み、それ以降は4倍速書き込みとなった。平均転送レートは3.78倍速で、1枚のメディアを約15分55秒程度で書き終えることができる。実際の作業では、これにファイナライズ時間などが加わるわけだが、付属のライティングソフトで4.3Gバイトのデータを書き込んでみたところ、約18分15秒で書き終えることができた。


DVD-Rでは、2段階のZCLVを採用する。内周を2倍速で書き始め、500Mバイト以降は4倍速で書き込む。平均転送レートは3.78倍速だ

充実の付属ソフトでDVDレコーダーとの連携も可能

 データライティングをはじめ、DVD-Videoの作成や再生に対応した付属ソフトが充実しているのもLF-P667Cの大きな特徴だ。ライティングソフトの「B's Recorder GOLD BASIC Ver.7」と「B's CLiP5」、DVDオーサリングソフト「MyDVD5」のOEM版である「MyDVD LE Ver.5」、ビデオ編集ソフト「DVD-MovieAlbumSE 4」、DVD再生ソフト「WinDVD 5」を同梱する。


DVD-VRインポート機能やドルビーデジタルのエンコードに対応したMyDVDの最新OEM版「MyDVD LE Ver.5」が付属する。DVD-MovieAlbumSE 4から切り出したMPEG-2ファイルをそのまま読み込むことが可能だ

 付属ソフトで注目したいのは、同社開発のDVD-MovieAlbumSE 4だ。DVD-RAMに記録したDVD-VR形式のデータを読み出し、ディスク上で編集することができる。ファイルの分割やプレイリストの作成・編集が可能で、DVDレコーダーで記録したDVD-RAMディスク上のデータをPCで編集するといった用途に活用できる。DVDレコーダーの中には、プレイリストの作成や編集がろくにできない製品もあるので、本ソフトの連携機能が重宝するわけだ。使い慣れたマウスで操作できるので、編集作業も快適だ。


DVD-MovieAlbumSE 4は、DVD-VR形式で書き込んだDVD-RAMディスクのデータを編集できる。DVDレコーダーとの連携が可能で、新バージョンではダイレクトレコーディングに対応したキャプチャカードの種類が増えているという

 なお、LF-P667Cは、著作権保護技術のCPRMに対応したハードウェアチップを搭載しているが、対応ソフトがリリースされていないため、CPRMで記録されたDVDディスクの再生や編集、コピーなどは行えない。CPRMについては、早ければ4月以降にも対応ソフトがリリースされるようなので、その時点で対応状況がはっきりするもようだ。

 また、特にアナウンスされていないものの、付属CD-ROMには動画圧縮ソフトの「XVD excoder plus機能制限版」(と「XVD Player」)も同梱している。一部機能に制約があるだけで、使用期限などはない。DVD-MoveAlbumSE 4で作成したMPEG-2ファイルをXVD形式に変換するといった使い方ができる。


動画圧縮ソフトのXVD excoder plus機能制限版。使用期間の制限はなく、DVD-VideoなどからインポートしたMPEG-2動画を高圧縮のXVD動画へ変換できる

 発売時点の実勢価格は3万3000円前後とやや高いが、ポータブルでは初のDVDスーパーマルチ仕様のドライブであることと、DVD-Rへ最大4倍速で記録できるのが大きな魅力だ。軽さにこだわる人はもちろん、パフォーマンスを重視する人にも損はないはずだ。

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