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きょうは、キューブ型ベアボーン「CA2」の静かさに耳を澄ませた(2/2 ページ)

春はベアボーンの季節、というわけではないが前回のMEGA 180に続いて登場のベアボーンキット「CA2」。4月はじめからデモ展示が開始された、GIGABYTE初のキューブ型キットである。

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 パッケージから取り出したら、まずはパーツを自分で組み込まなければならないベアボーンにとって、その作業性は実に重要だ。CA2には、パーツの組み込み手順を図解したパンフレットがついてくるので、その順番に従えば、多少手の入りにくい部分があるものの、作業自体は、それほど難しいものではない。

 ただし、自作PCなどでパーツの組み込みに慣れているユーザーは、自分で判断して作業を進めていくと思うが、GIGABYTEが指定した手順を一つでも入れ替えると、途中で手が入り込まなくなって作業が行き詰まってしまうだろう。とくに最後の最後でハードディスクを取り付けようとすると、それまで組み込んだパーツをすべて取り外すところから作業をやり直さなければならなくなる(筆者個人的経験)。ベテランも、面倒がらずに組み立てマニュアルに目を通し、その指定どおりに作業をすることを強くお勧めする。


何はともあれ、ハードディスクの取り付けを最初に行いたい

ハードディスク取り付けで注意したいのがコネクタ処理。ハードディスクのコネクタ部分とフロントパネルのコネクタピンが隣接しているので、ケーブルでピンを曲げないようにすること

CPUクーラーの取り付けでは、ドライブベイ側にある固定レバーの押し込みに苦労する

 さて、パーツを組み込んでカバーを閉じ、PCを起動させると、その動作音の静かさに驚かされる。ごついCPUクーラーを見て大きな音を覚悟していたのだが、一瞬「電源コネクタを忘れたか?」と耳を疑ってしまったのである。念のためにカバーを取り外してみたが、そもそもCPUクーラーに取り付けられたファンがほとんど音を出していないのだ。CA2の静かさは、コンテンツの視聴をまったく邪魔しないといってもいいだろう。

 そのかわり気になったのが熱。評価作業では5時間程度の連続動作をさせてみたが、CPUを取り付けた周辺だけでなく、筐体全体が明らかに熱くなった。テスト環境が、温度管理などをとくに行っていない通常のオフィスなので厳密なデータとして扱えないが、BIOSの「PC Health Status」メニューで表示された温度は、CPU温度が摂氏40度にSystem温度が摂氏48度。それほど高い温度ではないが、System温度がCPUより高くなっているのが気になるところだ。

 CA2の筐体内部には大型のヒートシンクを組み込んだCPUクーラーが鎮座し、そのファンの先には電源ユニットが立ちふさがって排気された熱の行方をさえぎっている。PC Health Statusに表示された温度は「CPUの冷却はうまくいっているけど、どうも筐体から熱が効果的に排出されていない」ことを物語っているのではないだろか。


めでたくパーツを組み込んだCA2の内部。ドライブベイにあわせてカットされたヒートシンクのCPUクーラーのファンは電源ユニットに隣接する

 とはいえ、丸一日かかった評価作業中に動作が不安定になることはまったくなく、筐体とインタフェースデザインの妙、PrescottコアPentium 4対応やAGPビデオカードに対応したハイパフォーマンスの可能性、そしてなにより優れた静音性能など、リビングで使うキューブPCのベースとしては、非常に魅力的な製品に仕上がっている。

 ゲームなどでパフォーマンスを重視するユーザーにとって、数少ないキューブ型PCのベースになるだろう。予想実売価格は2万7000円と、この手のベアボーンとして購入しやすいのもうれしい限りだ。

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