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きょうは、「3Dゲームも任せておけ」のキューブ型ベアボーン「EX915」のパフォーマンスに迫ってみたベアボーン(2/2 ページ)

キューブ型PCの泣き所は、統合型チップセットゆえの貧弱な3Dグラフィックス性能。3Dゲームフリークは狭い筐体に収まるミドルレンジカードのために追加投資が必要だったが、Intel 915Gに内蔵された「Intel GMA 900」がこの状況を変えてくれそうだ。この最新チップセットをいち早く搭載したAOpenのキューブ型ベアボーンを試してみた。

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3DMark03 Score


3DMark03 GT1


3DMark03 GT4


PixelShader2.0


VertexShader


RagTroll


AquaMark3

 マザーボードとしての実力は、先日紹介したIntel 915P&PC3200対応マザー「915P-A」とほぼ同じ。UX915Gと同じIntel 915Gを搭載して、DDR2-533のみをサポートするMSIの915G Neo2 Platinumとの比較でも、Memory BandWidthやCache & Memory Benchmark などのメモリ関連テスト以外では、ほとんど差が出ない結果となっている。メモリ関連テストにおいても、DDR2-533搭載システムが抜きん出て優れているとはいえないほどの違いでしかない

 Intel GMA 900は従来のバリューモデルである「RADEON 9200」ファミリーや「GeForce FX 5200」ファミリーと同程度のパフォーマンスを発揮するといわれている。また、Intel GMA 900のアドバンテージとして、高クロックで動作するDDR2-533をビデオメモリとして共有することで、より早い処理能力を発揮すると期待されている。

 そのDDR2-533がグラフィックス処理にどれだけ影響を及ぼすのか、PC3200を搭載したEX915とDDR2-533を搭載した915G Neo2 Platinumのシステムで比較してみたところ、たしかに、3DMark03やAquaMark3ではDDR2-533の優位性が認められる結果が出ている。

 しかし、その差はごくわずか。メモリモジュールの価格差を考えると、3Dグラフィックス処理能力を高めるためにDDR2-533を選択しても、コストに見合ったメリットはないと考えざるを得ない。

 なお、Intel GMA 900はハードウェア T&Lに対応していない。そのため、この機能を必須としているFINALFANTAGY XI for Windows の公式ベンチマークは動作しない。


Intel GMA 900のパワーではちょっと足りない、というゲームユーザーならばPCI Express対応のグラフィックスカードを追加するようになる。これはRADEON X600XT搭載カードを差しているところだが、カード右に見えるヒートシンクはギリギリ干渉しない位置にある。干渉しそうなSerial ATAコネクタはブラケットから約230ミリ離れている

 現在、実売価格は4万円弱とキューブ型ベアボーンとしてはやや高めになっているが、追加投資なしで3Dゲームが動作する環境が実現するキューブ型ベアボーンは貴重な存在。さらに、これから登場する高クロックPentium 4にも対応できる強力な冷却機構も魅力。小さなマシンでもパフォーマンスを要求するユーザーには、有力な選択肢となるだろう。

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