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第4回 犬と猫と目線の関係今日から始めるデジカメ撮影術(2/2 ページ)

デジカメを買うとついついたくさん撮っちゃうもの、それは常に身近にあって一瞬を切り取りたいと思うものである。小さな子供がいれば子供だろうし、料理好きやグルメな人なら料理だろうし、ペットがいればペットだろう。今回はペット、特に犬や猫を撮る話をしよう。

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家の中で飼い猫を撮る

 犬の次は猫。室内での撮影だ。

 室内でのペットの撮影にはたいてい2つの困難が伴う。ひとつは部屋の中は予想以上に暗いということ。暗い。ISO400に増感してもシャッタースピードはよくて1/30秒程度なのだ。人を撮るにはいいけど、じっとしてくれない猫を撮るには暗すぎる。

 もうひとつは、部屋の中は予想以上に散らかっているということ。目というのは面白いもので、動いているものにより反応するので、遊んでる猫を見てるときはその背景の静止している散らかりなんてまったく目に入らないのだ。でも写真にしてしまうと背景も猫も同じように静止しているので途端に背景の部屋の散らかりが気になるのだ。

 いつもきれいに掃除しているという人以外は、背景を気にしながら撮りたい。背景があまり入らないように撮るとか、撮る角度を考えるとか。いつも部屋を片づけておくのが一番なのだが……。

 暗い場合はストロボを焚く。


増感+ストロボオフ(オリジナル画像はこちら

ストロボオン(オリジナル画像はこちら

 本当はストロボを焚かない方が臨場感があって不自然さもなくていいのだが、上の例のように派手に動かれたらしょうがない。ストロボを焚いて動きを止めよう。昼間の室内でも、ストロボを焚くことで動きを止めることはできるので、やってみる価値はある。

 同じシャッタースピードでもストロボの光を使うことで(ストロボが光るのはほんの一瞬だけなので)、ある程度、動きを止めて撮ることができるのだ。

 一番楽なのが寝ている姿を撮ること。これはもう手ぶれしないように撮ればいいわけだが、寝ているだけでも猫はいろんな表情を見せてくれて楽しいものだ。


顔が埋まっている(オリジナル画像はこちら

 こういう相手が動く心配がないときは室内でもストロボを焚かない方がいい。カメラがブレないように慎重に撮るべし。

 もし昼間で部屋が十分明るければ、こんな写真も撮ることができる。


飛ぶ猫(オリジナル画像はこちら

 シャッタータイムラグが短いEXILIM Z40を使用。ピントはあらかじめ置きピンで合わせておき、感度を上げてシャッタースピードを早めにして撮影。まあぶれているし顔がフレームアウトしてしまっているが、室内でも動きのある写真は撮れないことはないのだ、ということで。

野良猫を撮ろう

 最後は野良猫編。猫を撮るのが好きな人は常にポケットにかつおぶしを忍ばせているらしい。真似をしてにぼしを持って行ったら、途端にネコたちが寄ってきた。

 野良猫は非常に警戒心が強いので、無造作に近寄ると必ず防御の姿勢をとり、タイミングを見計らって逃げていってしまう。そういう意味では望遠に強いデジカメの方が、猫を怖がらせないで撮れるのでいいのだが、今回はたまたま人に馴れた猫だったので近寄らせてくれた。

 野良猫を撮るときの基本は、ひたすら低姿勢であること。地面に寝転がれとまではいわないが、猫を怖がらせないという意味でも重要だ。いきなり(猫からすれば)巨大な人間が近寄ってきたら誰だって怖い。まず姿勢を低くして、慌てないで相手を安心させてやる。

 そして、撮る。

 夏の猫は暑い日向には出てこないのと、ここは木が多くてそこらじゅう日陰という環境だったので、暗くてシャッタースピードを上げられない。そこでストロボを焚くことにした。


まるで夜の撮影のようになってしまった(オリジナル画像はこちら

 でも普通に焚くとこのように背景が暗くなって夜の写真のようになってしまう。そこで、スローシンクロモードを使う。シャッタースピードを遅いままでストロボを焚くのだ。すると意外に背景も被写体もきれいに撮れたりする。


にぼしの匂いにつられてやってきたのをマクロモードで近寄って撮影(オリジナル画像はこちら

近くを犬の散歩をしている人が通りがかり、警戒モードに入った猫(オリジナル画像はこちら

 猫が動いてしまうと多少ぶれるが、それもまた臨場感があってよしということで。同じ時間に撮ったとは思えないくらい背景に違いが出ているのがわかると思う。気をつけるのはピンボケ。猫にしっかりピントを合わせよう。

 動物を撮るのは面白い。撮ってみると意外にいろんな表情をすることがわかるし、何より毛のふさふさした感じがたまらない。もしペットを飼っているなら是非とも個性ある写真を撮ろう。

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