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やっと涼しくなったから、きょうはファンレス&ファンコン搭載GeForce 6800の熱を測ってみようかなグラフィックスカード(1/2 ページ)

「暑いぃぃいっ」とのたうち回っていたのに、カレンダーが衣替えになったとたん律儀に涼しくなった秋。「やっと安心してファンレスパーツも使えるね」ということで、登場から少々時間が経ってしまったが、ファンレス&ファンコン搭載ハイエンドグラフィックスカードで遊んでみた。

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 いまや、PCにとってパフォーマンスと同様に大事になっている「静音」性能。A&V機能をカバーし、かつ、リビングでの利用が多くなってきた現代のPCに求められるようになってきたこの要素だが、静音性能を突き詰める自作PCユーザーが追い求めているのが、いわずと知れた「ファンレス」パーツ。

 自作PCにおけるファンレス化は、CPUクーラーとならんで、早い段階からグラフィックスカードもファンレス製品が登場している(もっとも、グラフィックスカードにファン組み込みのクーラーユニットが搭載されたのは、ハイパフォーマンスGPUが登場したここ2〜3年のことなのだが)。

 静音性能を重視するユーザーに重宝されてきたファンレスパーツであるが、問題はある程度パフォーマンスを我慢しなければならないこと。ヒートシンクによる熱の誘導と拡散に依存するだけなので、ファンによる強制冷却が行えるファン組み込みの(同体積)クーラーユニットと比べると冷却効果はどうしても低くなってしまうのだ。

 そのため、従来のファンレスグラフィックスカードは、ほとんどの製品でバリュークラスのGPUが搭載されてきた。一部のショップやパーツベンダーで、大型のヒートシンクを載せたミドルレンジ、もしくはハイエンドGPU搭載カードを出荷していたものの、なかなか大きな流れとはならなかった。

 そんななか、ハイエンドクラスのGPU搭載製品で積極的にファンレス製品を投入してきたのがGIGA-BYTEである。現在、GIGA-BYTEのラインアップで最もハイエンドなファンレスグラフィックスカードは、ノーマルGeForce 6800を搭載した「GV-N68128DH」になる。


GV-N68128DH

 動作クロックがコアクロック325MHzにメモリクロック350MHz(データレートで700MHz相当)と、GeForce 6800シリーズの中では控えめな値なので、ファンレスでもラインアップに加えることが可能だったのだろう。クーラーユニットも表面裏面に振り分けたヒートシンクとヒートパイプを組み合わせた大掛かりなものを搭載している。

 さて、この記事をクリックしてくれたグラフィックスカードフリークなら、ハイエンドながらも静音性能を重視したグラフィックスカードとして、ちょっとユニークな製品がMSIから登場していたのを覚えているだろうか。クーラーユニットにファンの回転数を制御する「レバー」を用意した「NX6800 TD-128」がそれ。偶然にも、こちらもノーマルGeForce 6800を搭載している。やはり、静音性能を意識した製品にはクロックを抑えたGPUを搭載するようになるようだ。


NX6800 TD-128

 こちらは、ファンを止めることができないので、完全なファンレスとは行かないものの、回転数をミニマムの2800rpmにした状態でその発生音はかなり低い。もし、使っているシステムで「ファンレスの電源ユニット」を組み込んでいない限り、NX6800 TD-128の騒音はほかのファンの音(大抵は電源ユニットの音)に隠れてしまうのではないだろうか(少なくとも筆者の環境ではそうだった)。

 NX6800 TD-128に設けられている回転数制御レバーはミニマムでは先ほど述べたように2800rpm、最大4000rpmの間で無段階に回転数を設定できる。カタログスペック的には2800rpm回転時の発生音は30dBとなっている。

 「筐体内に組み込んでしまうグラフィックスカードに調節レバーがあっても使いにくいではないか」という意見もあるが、MSIのコンセプトとしては「ハイパワー重視でファンをゴンゴン鳴らしてもかまわないユーザーは最大回転数に、省スペースPCに組み込んでA&Vマシンとしても使いたいので静音性能を重視したいユーザーは最小回転数にそれぞれセットして、筐体に組み込んでもらいたい」ということらしい。

 いまどきのパワフルな静音グラフィックスカードのパフォーマンスを、定番のベンチマークで見てみることにした。Pentium 4/3.20E GHz+PC3200/1GHz(512Mバイト×2ch)を基幹とした典型的なミドルレンジプラットフォームで、3DMark03、Aquamark3、TOMBRAIDER age of darknessを重負荷、軽負荷でそれぞれテストを行っている。

ベンチマークシステム環境
CPUPentium 4/3.20E GHz
マザーボードMSI 865PE Neo-P
メモリPC3200 256MB×2ch
HDDDiamondMax Plus9(120GB)
OSWindows XP Professional +SP1


3DMark03 Score


3DMark03 GT1


3DMark03 GT4


3DMark03 RagTroll

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