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進化したHPの小型プリンタ――HP Photosmart 325(2/3 ページ)

日本ヒューレット・パッカードの「HP Photosmart 325」は、オプションでバッテリー駆動も可能な小型のインクジェットプリンタだ。メモリカードスロットを備え、PictBridgeにも対応するので、デジカメと組み合わせてPCレスのアウトドアプリントも楽しめる。

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小型ながらカラー液晶モニタを装備

 Photosmart 325の上面には1.5インチのカラー液晶モニタがあり、メモリカード内の画像を確認しながらダイレクト印刷できる。ボタン類もシンプルで、左右ボタンとOKボタン、キャンセルボタン、印刷ボタン、画像削除ボタンと、適当に押してみれば一通りの操作が分かる。

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本体上部に配置されている液晶モニタとボタン類。

 メモリカードを挿入すると、まず印刷レイアウトの選択画面が表示される。用紙1枚に1画像、用紙1枚に2画像、用紙1枚に4画像、インデックス印刷という4通りから選ぶが、変更するにはメモリカードの差し直しが必要だ。

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メモリカードを差すとレイアウトが表示される

 次に最初の画像が表示され、OKボタンを押すと印刷画像としてチェックが入る。同じ画像で続けてOKボタンを押すと、印刷枚数が増えていく。左右ボタンで画像が前後し、画像ごとに印刷枚数を指定できる。また、OKボタンを押しっぱなしにしていると、全画像を1枚ずつ印刷するように設定される。最後に印刷ボタンを押してプリント開始だ。

 印刷画像の設定は、デジカメ側で設定するDPOFにも対応している。メモリカードに大量の画像があり、Photosmart 325をバッテリー駆動する場合は、あらかじめデジカメ側でDPOF設定して印刷するとよい。Photosmart 325での設定操作を省略できるので、バッテリーの印刷枚数を増やせる。

 印刷品質などの設定は、メモリカードを挿入していない状態で行う。メモリカードを挿入せずにOKボタンか左右ボタンを押すと、液晶モニタにメニューが表示される。印刷品質は「高画質」と「きれい」の2通りだが、通常は高画質でよい。そのほか、シャープネスをかける「SmartFocus」、明るさとコントラストを調整する「デジタルフラッシュ」、「色空間(sRGB、AdobeRGB)」を設定できる。なお、PCから印刷する場合は、高画質設定よりも印刷解像度が高い「最大dpi」という選択肢が選べる。

はがきやL判印刷には十分な画質

 インクカートリッジ(CMYの3色カラー)を考えると、画質に不安を感じるかもしれない。確かに、6色プリンタや、キヤノンの4色プリンタと比較すると、粒状感は大きめだ。とはいっても、はがきやL判への印刷ならそれほど気にならず、十分な画質といえる。CMYの3色混合で黒を表現するわりには、シャドウも締まっていて、諧調も滑らかだ。

 発色はすっきりとした自然系で、地味すぎず派手すぎず、好感を持って見られる。ただ、デフォルトだとシャープネスが高い。好みにもよるが、「SmartFocus」をオフにしたほうがよい結果となる画像も多い。

 L版1枚あたりの印刷時間は、高画質設定のメモリカードダイレクトが約1分28秒、PCからの高画質設定が約1分16秒、最大dpi設定が約1分36秒だった。速いとは言えないが、不満なく使える速度ではある。また、ランニングコストの公称値は、用紙込みで約34円だ。店頭のデジカメPDEは35円というショップが多いので、まずまずの値段だと思う。サードパーティー製のフォト用紙をまとめ買いしておけば、さらに数円は安くなるだろう。

 Photosmart 325の利点は、持ち運びが簡単で、バッテリー駆動が可能な点だ。人が集まる場に持って行って、デジカメで撮った写真を印刷して配ると、アナタの株が上がるかもしれない。お子さんのいる家庭なら、活躍する機会も多いのではないだろうか。PCUPdate読者の多くは、すでにA4インクジェットプリンタを所有していると思うが、追加で購入する魅力は大いにあると思う。

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