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PC録画の逆襲――Wチューナー「GV-MVP/RX2W」複数枚差しで録画しまくる快感(後編)キャプチャーカード(3/3 ページ)

PC録画は、まだまだ捨てたもんじゃない――前回は、複数同時録画対応ならではの視聴や録画予約設定を試した。そして今回は、一番重要なその安定度や操作性をチェック、そしてPCならではのビデオサーバー化例を紹介する。

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HDDがすべて埋まったら、リムーバル可能なNASとして利用する

 結局HDH-U300も4日足らずで埋まってしまった。

 次はHDH-U300をPCから取り外して、USL-5Pに接続してNAS化する。ちなみにUSL-5Pは、NTFSフォーマットのHDDは読み出しのみの対応となる。USL-5PのOSにはLinux Kernel-2.4ベースのものが採用されており、搭載されるLinux用NTFSドライバが読み出しのみしかサポートされていないためだ。

 GV-MVP/RX2Wの録画先は、NTFSフォーマットのパーティションが切られたHDDが必須という点があり、USL-5Pに接続した外付けHDDをそのまま録画用としていないのはこのためだ。もちろんいっぱいになったHDDをNAS用として移行するという今回の用途的にはOKだ。

 保存してあるファイルを再編集したい場合などは、一時的にPCにUSB2.0接続してしまった方が転送速度も高速で圧倒的に作業効率はよい。あくまで読み出しのための外部ストレージ用として活用することにしたい。

 HDH-U300をPCにUSB2.0接続した場合、読み出し速度は約30Mバイト/秒、書き込み速度は約25Mバイト/秒とUSB接続タイプの外付けHDDとしてはまずまずのパフォーマンスだ。なにより今回の利用で重要だったことは、4番組同時録画といった、かなりHDDに負荷を長時間かける用途の場合でもなんらトラブルを起こさなかったことだろう。

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これは「HDH-U300」をUSB2.0でPCに接続した場合の読み書き速度

 一方、USL-5PにHDD-U300を接続し、NAS化した場合は、読み出し速度が4Mバイト/秒、書き込み速度が5Mバイト/秒程度となった。高画質で録画した番組の再生でも実質必要なのは読み出し速度は1Mバイト/秒ほどに満たないのでフォーマンス的にはそこそこ十分といったところだ。

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こちらは、USL-5PにHDD-U300を接続し、NASとしてアクセスした場合の読み書き速度

まだまだ終らないPC録画

 昨今、PCでのテレビ録画は当たり前になると同時に、家庭用HDD/DVDレコーダーに対するコスト的なメリットも薄らぎつつあった。家庭用HDD/DVDレコーダーが急速に進化と低価格化を進め、いまや4万円台でEPG対応の製品が購入できるとなると、なにもわざわざPCで録画しなくてもと思う人が増えてもおかしくはないといった声も多く聞かれる。

 しかし、基本的な処理能力や拡張性の高さはPCの大きな武器であり、GV-MVP/RX2WはそのPCで使用するにおけるメリットをフルに発揮させるといっても過言ではない。

 実際ヘビーな録画ユーザーの中には、家庭用HDD/DVDレコーダーのHDD容量がいっぱいになったらもう1台買い増すということを繰り返す人もいる。しかし今回のような組み合わせであれば、USB接続タイプのHDDを買い増しするだけで済み、ヘビーに録画すればするほどそのコストパフォーマンスは高くなる。

 筆者はこう思う。「“PC録画”の世界はまだまだ終らない。そして捨てたもんじゃない」と。

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