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マユツバかどうかは気の持ちよう――PC向け「液状系」アイテム2種を試す週末アキバPick UP!レビュー(3/3 ページ)

アキバに登場したこだわりパーツをとりあえず試す「週末アキバPick UP!レビュー」。今回は、2月11日の調査で発見したセイシン製の制振塗料「SPI-015」とCoolJag製グリスクリーナー「ISOPAR」をチェックした。

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「買い取り額も高くなる(かもしれない)」グリス除去クリーナー

 CoolJag「ISOPAR」は、CPUやヒートシンクに付いたグリス残りや汚れをきれいに落とすグリスクリーナーだ。

 グリスはヒートシンクやチップのごく細かな表面に入り込むことで熱伝導率を上げるような微粒子が含まれるグリスも多いが、その場合ティシューなどでぬぐう程度では完全な除去はできない。市販のシンナーなどを使う方法もあるが、液体が樹脂に付かないように慎重に作業する必要があり、取り扱いはかなり困難だ。

 ISOPARは、シンナー以上の揮発性(10〜30秒程度で気化)、そして高い浸透力があるという特性により、表面のわずかな隙間にも入り込み、グリスを浮き出し、そしてすぐ揮発する。パーツを傷めることなく、グリスだけをキレイに除去できるのが特徴だ。

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スプレーでこんな感じで吹き付けてる。すぐに気化してしまうので、素早くぬぐいとらなければならない。ちなみに室温20度、湿度35%時での気化スピードはこのような感じだ(ムービーを見る)

 使い方も簡単で、軽くグリスを拭き取ったCPUやヒートシンク表面にISOPARを吹き付ける。すると3〜5秒程でCPUの表面のごく細かい部分に入り込んだグリスが浮き出てくる。これをティシューで拭き取るだけといった感じだ。

 拭き取り後、その箇所を指で触ってみてもぬめりなどはなく、完全にグリスが落ちていることが分かる(指で触ると油脂が付くので、再度拭き取り作業が必要だが)。何だか夜の通販番組みたいなのだが、効果は実感できた。グリスを完全に拭き取ることで、再度組み直す場合には物理的にも心理的にも効果がありそうだ。

 なお、基板に不着してもすぐに気化するためにそれほど神経質になることはないというが、マザー上などの樹脂部品などにとってはよい影響を与えるものではないので、ちょっとだけ注意も必要かもしれない。

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右側はISOPARで、左側はティシューを使ってぬぐった様子。ISOPARを用いると油的な感じも皆無となる

 ちなみに、アキバの某中古買い取りセンターによると「たとえ表面的だとしても、パーツの汚れ具合で査定金額が数%ほど変動することがあります。例えば実売価格が数万円クラスのパーツである場合には、数千円ほどの金額差が出ることも考えられます」とのこと。

 ISOPARは、CPU交換などを頻繁にするなど、グリス塗り作業を多く行うユーザーはもちろん、売却時に“少しでも査定価格を上げる努力をする”といったシチュエーションにも有効ではなかろうか。

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