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暑い時期には低クロックでスローライフ──TyanのGeode NXマザーを試す(前編)CPU&マザー(3/3 ページ)

Tyanの「Tomcat K7M」はAMDのGeode NXに対応したマザーボードである。省電力や静音システム向けとして注目のCPUが使えると評判のこのマザー。その実力と使い勝手を探ってみたい。

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もしやあなたはAthlon?

 このマザーはGeode NX専用に近いようなので、てっきりBIOSレベルでも「Geode」と表示されるものと思っていたが、表示されたのは「Athlon 1400MHz」という文字だった。


BIOS起動時には「Athlon 1400MHz」と表示される

 内部はほとんどモバイルAthlon XP-Mとはいえ、BIOS起動時に正式名が表示されるのとそうでないのとでは気分が違う。せっかくのGeode NX対応マザーなのだから、起動時にもそう表示して欲しいものだ。

 とはいえ、BIOS起動のこの一瞬だけでわかったことがある。いままでモバイル系 Athlon/Duronがなんとなく使えていたマザーボードの多くは、起動時に500MHz、あるいは600MHzと表示されることが多かったが、K7Mで1400MHzと表示されたということは、BIOS段階できちんと認識されていることにほかならない、……ような気がする。

 そこで、すぐにOSをインストールせずに[DEL]キーを押してBIOS設定を少し調べてみる。BIOSでは、CPUに関する設定はほとんどなにもできないようである。倍率やCore電圧を設定することは不可能で、かろうじて電圧を見ることができるだけだ(もちろんマザーボードに倍率変更のピンやスイッチもない)。


BIOSではCore電圧などを見るだけ

 BIOS関係では設定を変更できないようなので、Windows XPをインストールしてからもう少し調べてみることにした。OSのインストール自体はとくに問題なく進行したが、KN400やギガビットLANのドライバは付属のCD-ROMから入れるようになる。

 インストールが終了したら、消費電力を測るためにワットチェッカーを接続して起動してみる。起動が終了したところでアイドル状態の消費電力を見ると54ワットである。円周率を計算する「Super PI」でCPUに負荷をかけてみると59ワットに跳ね上がる。104万桁の計算結果は1分25秒。


デフォルトでのアイドル時消費電力は54ワット

 このままではどのように動いているのかがさっぱり分からないので、以前にもお世話になったフリーソフトの「CrystalCPUID」をインストールする。このソフトには、現在のクロック周波数を表示する「Real Time Clock」機能があるので、これを使うとリアルタイムにCPUの状態が分かるのだ。


リアルタイムクロックで見ると1400MHzのようだ

 表示を見るとクロック周波数は1400MHz、逓倍率でいうと10.5倍である。負荷をかけるためにSuper PIなどを動かしてみても10.5倍のまま。どうやらPower Now!は動作していないらしい……

(次回は、いまのところパワーマネジメントが無効になっている“らしい”Geode NXで省電力動作に挑戦する)

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