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PICでもっと遊ぶその5「完成したプログラムを眺めてみる」夏でも楽しい工作教室(1/2 ページ)

前回までに、複雑な動きにも対応できるようになった「サーボをPICで動かす」工作教室。最後にここまで少しづつ追加と改良しながら作ってきたプログラムの解説を行っておこう。

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 今までは、$80以上のレジスタに書き込むと警告メッセージが出ていたが、これを抑制する擬似命令がerrorlevelだ。先の警告メッセージは「302」であるので、この警告を無視する命令の記述は「errorlevel -302」となる。

 またワークレジスタの設定にはCBLOCK擬似命令を使っている。I2C_routine.incでもこの命令を使っているので同様に設定する。CBLOCKのあとに続く数字はPIC16F675のワークレジスタ開始アドレス$20にI2C_routine.incで使用している「9」を加えたものという意味だ。割り込みを使うので$0004からは割り込みルーチンを入れるのが適当だろう。

 次に続くのは、割り込みルーチンの初期設定部分だ。割り込みルーチンでは、まず復帰後に問題にならないようにレジスタとステータスの退避が必要になる。ここでは前回紹介したドキュメントにあるサンプルプログラムを利用した。WBUFとSBUFが退避先に指定されている。今回の割り込みはタイマー1だけを使うので割り込み要因のチェックを省いて、すぐタイマーのセットを行っている。

 続いてサーボ1のパルス出力ルーチンになる。まず位置情報を見て0ならパルスを出さない。1から255の間ならサーボデータを出すので、最小パルス幅を作成してからデータ量に応じたパルス分のウェイトを入れている。

 コメントで括られているのは、パルス幅を本来の1500マイクロ秒±500マイクロ秒ではなく、幅を広げて移動範囲を広くしようとしてた試みの痕跡だ。筆者が利用したサーボの場合は最後の737マイクロ秒から2261マイクロ秒の範囲で問題なく動作している。

 コメントを含む行のWレジスタへ入れる値と「後NOP」と書かれた行を含むNOPの数で幅を変えている。最後にサーボ1のタイマーを1つ減らしている。同じことをサーボ2に対しても行っている。ちなみにサーボ1はGPIO5、サーボ2はGPIO4を使うことになっている。

 割り込みルーチンの冒頭で退避したレジスタを元に戻し、割り込みの許可フラグを立て直して割り込みルーチンは終了する。

 ここでは、マクロ命令を1つ定義しているが、これはI2C_routine.incが必要とするもの。なお、このコードはAN982のサンプルプログラム「ByteRead.asm」と「SecRead.asm」を参考にしている。

(次はメインルーチンの構造を解説する……)

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