ダイレクトフォトプリンターの最新モデルとおすすめ機種:PC USERが注目する(1/4 ページ)
スキャナー機能が不要な向きにはメモリーカードスロットを備えたダイレクトフォトプリンターを用意。新エンジンの上位モデルがお買い得だ。
この冬おすすめのダイレクトフォトプリンター
今年の新モデルには「複合機をメインストリームに!」という各社の流れが明確に現れている。そのためダイレクトフォトプリンターや単機能プリンターのラインが中途半端になってしまっている感がある。たとえば複合機のフラッグシップモデルからスキャナーのみを取り除いたハイスペックな製品がほとんど存在しないのだ。
メーカーとしては「スキャナーは不要だがダイレクト印刷対応で最高画質は追求したい」というユーザーにも、複合機を購入させたいわけであろう。ユーザーの用途別に製品をそろえるのが「ラインナップ」であり、そこでスペックの差別化を行なうのは当然である。ただ「スキャナーの有無」、「メモリーカードスロットの有無」でも十分に差別化になる。そしてどのラインにもフラッグシップと呼べる性能を持たせるのも用途別のラインナップとしては必要なことであるはずだ。各社にはそうした点を再考していただきたい。
さて、まずエプソンは目玉機能のEpson Colorに対応したモデルと非対応のモデルがあるのが気になるところだ。どうせなら対応している機種を選びたい。「プリンタまかせで写真がキレイ」のフレーズどおり、ダイレクトプリント時も本体だけでオートフォトファイン!EXが利用できるのはPM-D800のみで、そのほかはPCと接続した場合のみ利用可能だ。そう考えるとPM-D800が、新モデルの中ではもっとも無難な選択といえる。
キヤノンには「9600dpiで1pl」といううたい文句があり、ほぼすべてのラインナップに1pl対応ノズルを搭載してきている。ここで注意したいのは「1pl」が全弾ではないということだ。同社は年明けに何らかの動きを見せそうな気配もあるので、画質追求が最優先ならもう少し待ってみるのも手だ。ダイレクトプリントモデルはPIXUS iP6600Dだけであり、スキャナーはいらないがダイレクトプリント機能は必要、となると選択肢はPIXUS iP6600Dだけになる。
両社の単機能モデルについては、エプソンがPX-G920を、キヤノンがPIXUS iP8600をラインナップに据え置いた。後継機が投入されなかったということは、同等以上の性能を持つ機種がないことの証でもあり、今あえて単機能プリンターを買うなら、選択はこの2機種のうちいずれかということになるだろう。どちらを選ぶべきかは、一概にはいえないが、発色のよさや階調表現力の豊かさという点では、染料系インクを用いるPIXUS iP8600に分があるように思う。
優れたコストパフォーマンスを誇るHP Photosmart 8230
一方、今年の新モデルでいちばん元気なのが日本HPだ。同社のラインナップに関していえば、HP Photosmart 8230に複合機の上位2モデルと同等の最新エンジンを採用し、スペックで妥協のない製品に仕上げている点に注目したい。最小ドロップサイズは5plだが、印刷サンプルを見る限り他社の上位モデルと遜色のないクオリティーを持っているといえる。それでいて、価格は抑えられているほか、スキャナーがないのにフォトシートが利用できるなど、小技が効いている点もポイントだ。スマートメディアに非対応だったり、ダイレクトプリント時の操作性に改善の余地が残されていたりと、マイナス部分もあるにはあるが、こうした点を考慮してもコストパフォーマンスの高さは抜群である。この冬のダイレクトフォト/単機能プリンターの中では、HP Photosmart 8230を強くおすすめしたい。
HP Photosmart 8230
ダイレクトフォトプリンター/単機能プリンターの主な仕様一覧
*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***
提供:日本ヒューレット・パッカード 株式会社
ソフトバンク クリエイティブ株式会社 PC USER 12月号『複合機・プリンター コンプリートガイド』 より抜粋
制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2005年1月17日
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