HD DVD-ROMドライブとフルHD対応が自慢──東芝「Qosmio G30/697HS」:新世代光学ドライブ搭載ノート連続レビュー第1回(3/4 ページ)
東芝の2006年夏モデルとして登場した「Qosimio G30」シリーズには「HD DVD-ROMドライブ」を搭載した上位モデル「G30/697HS」が姿を見せている。「連続レビュー」の第一弾はこの「AV志向の贅沢なノート」を取り上げよう。
デジ・アナで統一された操作性が魅力のTV機能
G30/697HSは、地上デジタルとアナログのダブルチューナーを搭載する。DVDレコーダーのRDシリーズを擁する同社製品らしく、自社開発のチューナーユニットを採用するなど画質にたいする力の入れようは大きい。G30/697HSのTV機能で最も評価できるのはデジタル放送とアナログ放送でソフトウェアが統一されていることだ。すでに富士通、ソニーからデジタル、アナログの両方の放送に対応する製品が登場しているが、どちらも地上デジタル放送に関してはピクセラ製のソフトウェアをつかっているため操作の共通化は実現されていない。TV機能における操作の統一という点でG30/697HSはライバルの一歩先を行っている。またリモコンも旧デザインながらRDシリーズに準拠したもので、こちらもAV機器的な操作性を実現している。
残念なのは1920×1200ドットというディスプレイ解像度への最適化が果たされていないことだ。とくにマウス操作用の画面レイアウトでは非常に一覧性が高いが、その代わりに文字サイズが小さすぎる画面デザインになってしまっている。ソフトウェア自体はQosmioシリーズ共通となっている関係でなかなか対応にも手間がかかるのだろうが、この点は改善を望みたい。
今回はタイミングの問題で動作確認ができなかったが、ソフトウェアアップデートで録画した地上デジタル放送のDVD-RAMへのムーブがサポートされた。SD解像度のMPEG-2へソフトウェアエンコードしながらダビングする形になるが、DVDレコーダなどの民生機で再生可能な汎用フォーマットでDVDメディアへ保存が可能になった意味は大きいだろう。
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