レビュー

17インチワイド、1920×1200ドット表示のワークステーション──日本HP「HP Compaq nw9440 mobile workstation」(2/3 ページ)

ワイドな大画面で1920×1200ドットを表示する、と聞くと「それはハイエンドAVノートPCですね」となりそうだが、HPのワークステーションはそんな強烈な表示能力を持っているのだ。

nw9440の設定項目を集約した「HP Info Center」

キーボードパネルはパームレスト面より低くなっていて、ちょうどキーボードのトップ面とパームレストのレベルがそろうようになっている。テンキー上側にあるのが「電卓」ボタン。ここを押したら「HP関数電卓」エミュレータが起動すると面白かったりするのだが

 17インチワイドの液晶ディスプレイを搭載したおかげで筐体の横幅は相当に長い。そのため、キーボードのセンターを左寄りにシフトして右側にテンキーを搭載している。富士通の17インチワイド液晶ディスプレイ搭載のFMV BIBLO NXシリーズと同じレイアウトだ。キーピッチは19ミリで「BackSpace」キーの左脇にある「¥」キーをのぞいたキーが均等ピッチになっている。

 ポインティングデバイスとしてタッチパッドとスティック状の「TouchStyk」を搭載する。ワークステーションらしくそれぞれにクリックボタンが3つ用意され、その表面はゴムでカバーされている。TouchStykのスティックカバーは小さな突起が多数ついたもの。中央がくぼんだ形状になっているため指で押すとちょっと痛い。

 キーボードの上には機能ボタンが設けられている。音量調整、ミュート、ワイヤレス接続のオンオフ(初期設定で無線LANとBluetoothは同時にオンオフされる)といった、コンシューマー向けノートPCでおなじみの機能に加えて「プレゼンテーションの設定」「電卓」「HP Info Center」という専用ボタンも用意されている。

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 「プレゼンテーションの設定」を押すと、事前に設定しておいた(Microsoft Powerpointなどの)ソフトウェアの起動、電源管理モード(Windowsの電源管理プロパティで用意されている“プレゼンテーション”などを指定できる)への移行、ディスプレイ出力モード(内蔵ディスプレイのみ、デュアルディスプレイ、拡張デスクトップ)への移行をワンアクションで実行する。

 「HP Info Center」はThinkPadシリーズの「ThinkVantageボタン」に相当する、システム情報や設定メニューを呼び出す機能だ。HP Info Centerではシステム情報を取得できる「BIOS情報」にハードウェア設定とセキュリティ設定が行える「HP Protect Tools Security Manager」、HDDを衝撃から守る「HP Mobile Data Protection System」設定メニュー、ワイヤレス接続モジュールの設定を行う「HP Wireless Assistant」などにアクセスできる。

 「電卓」ボタンを押すとWindowsの「アクセサリ」にある「calc.exe」が起動する。トグルになっていてもう一度押すと終了してくれると便利であるが、初期状態では起動するのみなので、ボタンを押した分だけcalc.exeが起動してくれる。 なお、「HP Info Center」と「プレゼンテーションの設定」のボタンを押したときに起動する機能はユーザーが変更できる。ここで割り当てられるユーティリティとして「Q Menu」というのが用意されている。これは、システム情報や音量、ALS(周辺光センサ)のオンオフなど行うメニューパレットが表示される機能で使い勝手としてはHP Info Centerに用意されている設定項目の一部にすぐにアクセスできるメニューという感じになる。

HP Info Centerはシステム情報表示ツール、セキュリティ設定ツールなどを並べて「ラウンチャ」として機能する
「プレゼンテーションの設定」では起動アプリに出力モード、電源管理モードを指定できる
HP Mobile Data Protection System
HP Q Menu。表示する項目はユーティリティ「HP Quick Lanch Buttons」のQ Menuタブで指定できる

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