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17インチワイド、1920×1200ドット表示のワークステーション──日本HP「HP Compaq nw9440 mobile workstation」(1/3 ページ)

ワイドな大画面で1920×1200ドットを表示する、と聞くと「それはハイエンドAVノートPCですね」となりそうだが、HPのワークステーションはそんな強烈な表示能力を持っているのだ。

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17インチワイド液晶で1920×1200ドットという強力な表示能力を持つワークステーション「HP Compaq nw9440 mobile workstation」

 ノートPCでワークステーションというと「なにもそこまで」という印象をもつユーザーもいると聞くが、ソフトウェア開発の現場は「人海戦術」的な労働集約型であるので、省スペースで高性能な開発環境を実現してくれるモバイルワークステーションの需要は高い。

 「時は金なり」の生産現場で使われることが多いため高い信頼性も求められる。そういう事情からかIBM(現レノボ)のような比較的大手で企業ユースに強い、そして歴史(実績と置き換えてもいい)のあるメーカーのワークステーションノートPCが多くのソフトウェアの生産現場で使われることになる。

 ヒューレット・パッカード(HP)も企業ユースに強い(とくに日本ではそのイメージがある)歴史のあるメーカーである。そのHPが先日発表したワークステーションノートPCが今回紹介する「HP Compaq nw9440 mobile workstation」(以下 nw9440)だ。ワークステーションということで法人向けの製品と位置付けられているが、そのスペックを見ると現在の日本HPのノートPCラインアップに存在しない「ホームユースを意識したハイエンドAVノートPC」に見えなくもない。

正面にはSDメモリーカード、メモリースティック、MMC、xDピクチャーに対応するマルチカードスロットが搭載される。背面にあるのはFAXモデムのみなのでパーテーションや壁にぴったりつけられるかと思いきや、吸気用スリットがあるのである程度のすき間は空けておきたい
左側面にはRGB、sビデオ出力、USB 2.0、IEEE 1394、PCカードスロット(TYPEII×1)が、右側面にはLAN、光学ドライブ(DVDスーパーマルチ)、USB 2.0が用意されている。左側面PCカードスロットの下にあるのはユーザー認証に使うスマートカード用スロットだ

1920×1200ドットという高解像度で表示できるnw9440の液晶ディスプレイは輝度が明るく色も鮮やかである。ノングレア処理がされたパネルなのでCADのような細かい表示を注視する状況でも映りこみに惑わされることはない。ディスプレイの下に光センサーが内蔵されていて周辺の明るさにあわせて輝度を自動で調節する機能を有する

 nw9440が搭載する液晶ディスプレイは17インチ「ワイド」のパネルでその最大解像度は1920×1200ドットとなる。コンシューマー向けのAVハイエンドノートならば堂々と「フルHD対応」をアピールできるスペックを有している。液晶パネルの表面処理こそAVノートPCのような光沢液晶ではなく低反射のノングレア処理であるが、輝度は高く色の発色も鮮やかである。モバイルワークステーションはグラフィック製作やCAD作業で使われることが多いため、「高輝度で鮮やかな発色」というnw9440の画質は現場で高く評価されるだろう。

 グラフィックスチップはQuadro FX 1500Mを搭載する。このグラフィックスチップこそがnw9440をモバイルワークステーションたらしめている部分といえる(そうでなければハイエンドAVノートPCとほぼ同じ構成だ)。NVIDIAのモバイルワークステーション向けGPUのラインアップにおいてQuadro FX 1500Mはミドルレンジに位置し、ビデオメモリは256Mバイト実装する。ワークステーション向けGPUであるがQuadro FX 1500MはNVIDIAの「PureVideo」もサポートしているので、ハイエンドAVノートで求められる高画質化機能やH.264形式のハイディフィニッションビデオコンテンツでデコードアクセラレーション機能も利用できる(もちろん、これらの機能はビデオコンテンツ製作現場でも必要となるものである)。

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