レビュー

Dimension/XPSシリーズを超えるフルカスタマイズが可能――OptiPlex 740Athlon 64 X2対応のビジネス向けPC(2/2 ページ)

デルのビジネス向けスタンダードPC「OptiPlex」シリーズにおいて、AMD製CPUを採用した唯一のモデルがOptiPlex 740だ。ケースからOSまで選べる多彩なBTOメニューに注目したい。

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多彩なサービス&サポートメニューを用意

 前ページではBTO可能なパーツを述べたが、ビジネス用モデルならではの迅速なサポート体制を利用できるのも、ビジネスシーンでは見逃せないポイントだ。万が一システムにトラブルが発生した際に、サポートスタッフが翌営業日に出張修理を行うオンサイトサービスが標準で3年間付き、パーツの無償保証期間も3年間(バッテリーやディスプレイは1年間)と長い。もちろん、24時間365日のEメールサポートやフリーダイヤルによる電話サポートも無償で付属する。

 また、有償サービスには翌営業日のオンサイトサービスの期間延長(4~5年)や、当日のオンサイトサービス(16時以降の受付は翌営業日)へのグレードアップ(3~5年)、専用窓口/担当者による24時間電話サポートのクライアントゴールドテクニカルサポート(GTS)、ハードウェアの修理とイントラネットの再接続をしてくれるコーポレートリカバリーサービス、HDD故障時に故障したHDDをデルに返却せずに新品と交換できるHDD返却不要サービス(個人情報/機密情報の流失保護対策)など、多岐にわたるメニューが用意される。このあたりは予算や用途に応じて選べばよいが、ビジネスユーザーにとって、システムの停止は営業損失に直結しかねない非常事態だけに、すばやい復旧が期待できるサポートの選択肢が用意されているのは心強く感じられるはずだ。

ビジネス向けモデルならではの安心感を備えた1台でSOHOユーザーにもおすすめ

 最後に、ベンチマークテストの結果を元に本機の性能を検証していこう。評価機の主要なスペックは、CPUにシングルコアのAthlon 64 X2 3800+(2.0GHz)、メモリはシングルチャネルの512Mバイト(DDR2-667)、容量80GバイトのSerial ATA HDD、DVD±RWドライブという構成だ。また、グラフィックス機能にはNVIDIA Quadro NVS 210Sチップセット内蔵のグラフィックコアを利用している。

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 今回計測したベンチマークテストは、PCの総合性能を測るPCMark05、3Dグラフィックス性能を見る3DMark05という、Futuremark製の定番ベンチマークソフト2本である。さらに、仕事と私用の両方に使うケースを考えて、オンラインゲームの「Final Fantasy XI」公式ベンチマークテストも実施した。

ベンチマークテストの結果。左からPCMark05/3DMark05/FFXI Bench 3のグラフ

 各テストの結果を見ていくと、メインメモリが512Mバイトである点、統合チップセットのグラフィックス機能を採用する点が影響して、3DMark05とFinal Fantasy XIベンチマークテストの結果は低めとなっている。一方、PCMark05は総合スコアこそ平凡な値にとどまったが、9万4500円というデュアルコアCPU採用の最小構成ながら(最小構成価格は7万5000円前後)、CPUに関わるテストではなかなかのスコアを残している。BTOに対応する本機はパーツの選択によって性能が大きく変動するため、この結果はあくまで一例に過ぎないが、コストパフォーマンスに重点を置いた評価機の構成でも、ビジネス用PCとしては不満のない使い勝手が得られるだろう。

 OptiPlex 740はビジネス向けの販売チャネルを通じてリリースされる製品ながら、完全なツールフリー構造を採用したボディは個人レベルでも容易にメンテナンスや機能拡張を行なえることから、SOHOユーザーも安心して利用できる1台だ。発売から15カ月間は基本パーツの更新を行わない製品ライフサイクルが約束されているのも見逃せない。

 充実したサポート&サービスメニューが用意されていることから、本格的なビジネス用PCとして、仕事専用に2台めのPCを求める人や、プライベートPCを兼ねる仕事用マシンを探す人にまで注目してほしい製品だ。また、個人向け製品と同様、Web上でのオンライン限定パッケージが随時展開中なので、これをうまく活用して安価に本機を入手したい。

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