これはスペシャルパックではない。オフィススイートだ――「JUST Suite 2007」前編:お買い得のパッケージ(1/2 ページ)
ジャストシステムが約7年ぶりにオフィススイート製品を投入する。発売日延期というトラブルに見舞われたが、ソフトウェアの魅力はいかほどのものだろうか。まずは一太郎から見ていこう。
本格的なオフィスソフトとして陣容を整えたJUST Suite 2007
JUST Suite 2007 は、ジャストシステムが始めて手がける本格的なオフィススイートと言えるかもしれない。ジャストシステムは、これまでにも1994年の「一太郎Office」を皮切りに、「一太郎Office8」や「Justsystem Office9 」、そして2000年の「Justsystem Office10」まで、Officeの名称のついた製品を発売したことがあったが、いずれもプレゼンテーションソフトを含まないもので、Microsoft Officeに真正面から対峙する製品ではなかったからだ。
筆者は当時、ジャストシステムが発売するこれらのオフィス製品に対して、「一太郎」と「花子」に、表計算ソフトとメールソフトを“おまけ”としてつけたという印象を持っていた。たぶん、この予測はあたっていたのだろう。そのあとを継ぐ製品(バージョンアップの対象となる商品)は「一太郎&花子スペシャルパック」ということで、この数年は経てきている。
今回、新たに発売される「JUST Suite 2007」は、ワープロソフト「一太郎2007」とグラフィックソフト「花子2007」に加えて、2年ぶりにバージョンアップを果たした表計算ソフト「三四郎2007」、そして新顔の「Agree 2007」というプレゼンテーションソフトも加えて、マイクロソフトのOffice製品と肩を並べることのできる陣容を整えている。そのほか、PDF作成/編集ソフト「PDF Suite」、メールソフト「Shuriken Pro4/R.2」(JUST Suite 2007購入者は、3月9日発売予定の新バージョン「Shuriken 2007」を無償でダウンロードが可能)の2本を加え、全部で7本セットとなっている。
これを、マイクロソフトの2007 Office Systemの製品構成と比較すると下のようになる。
JUST Suiteの商品カタログを見ると、「一太郎 → 三四郎 → Agree → ATOK → 花子」という順番でアプリケーションが並んでいる。これも個人的な感想で恐縮だが、筆者は、ここにジャストシステムの意気込みを感じる。というのは、ワープロ、表計算、プレゼンテーションと並べて、本来なら同社の主力商品である「ATOK」と「花子」の順位をさげているからだ。これまでとは違う、新しい「オフィス統合ソフト」として販売していこう、という意識の表れなのではないだろうか。
ここでは、この順番を尊重して、「一太郎 → 三四郎 → Agree → ATOK → 花子」の順番で取り上げていこう。
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